2025年12月2日火曜日

タクシーストーリー⑤ 面接

面接は見た目80歳くらいの社長と、

課長と呼ばれている管理者の男性の2名がソファの向こう側に座って行われた

ザラザラとした、なんとも言えない古い素材のソファには、誰のものとも思えない髪の毛がそこここに付いていた

「えー…と、タクシー経験はないんですね」

履歴書を見ながら、神経質そうな課長の第一声はタクシー経験についてだった

「はい」

「いえ、構いませんよ。免許はうちが費用を負担して取得出来ますから」

3か月ほど散髪に行っていないような、中途半端に伸びた髪を触りながら、不自然な笑みを浮かべて課長は言った

「あのー…、免許を取らせてもらった場合は、何年かは縛りがあるんですか…」

「1年半です。それ以内に退社された場合は申し訳ありませんが、免許取得にかかる費用は負担してもらうことになります」

やはりそうか

「その場合の費用はいくらくらいになるんですか?…いえ、あの、当然すぐに辞めるつもりはありませんけど」

「はい、ご心配は分かります。費用は教習中に支払われる1日1万円の手当も含めて30万程度になるかと思います。入社1年を過ぎたらそれが半額になります」

30万か…

壁を見上げると、運送約款だとか、運行管理者の資格証などの類の額がバランス悪く飾られている

2年もこの会社にいるイメージが湧かなかった

タクシーはこの会社だけではない

ここはやめておこう

と思ったとき、ここまで隣で座っていただけの、白髪の社長が初めて口を開いた

「いらんよ」

「はい?」

課長が驚いたような顔で横に座っている社長に顔を向ける

「半年で辞めても、1か月で辞めても、免許の金は返さんでも良い。一度タクシー乗ってみたら良いわ。君みたいな年齢から乗り始めたら、きっとすぐに辞める気にはならんよ」


12月1日(月) 51,730 41回

いよいよ12月

初戦は惨敗やな

朝から日中の動きは悪くなかったが、

夕方から夜はひどかった






2025年11月29日土曜日

タクシーストーリー④ 会社訪問

目の前にあるのは、面接に来た会社の社屋というより、

小屋であった

いつの時代に作ったのだろう

ベージュが煤けたようなトタンの壁に、窓には元の色が分からないようなグレーのカーテンがかかっている

暗い…

それが第一印象やった

入口のドアというより、建付けの悪いプレハブの引き戸のようなものを軽くノックした

返事がない

よく見ると、引き戸の横に、バスの「次降ります」みたいな小さなボタンがあった

インターホン…?

ボタンを押してみる

「はーい!」

年配の女性の返事が建物の中からした

反射的にそこから逃げ出そうという強い想いに駆られた

「どうぞ!」

寝間着のような薄いピンクのニットを着た小柄なおばちゃんが引き戸を開けた

一瞬逃げ遅れた


11月28日(金) 77,210 35回

昨日から神戸阪神地区の運賃改定(要するに値上げ)が行われたが、

個人的には新料金初日

普通によく上がるが、値上げに気づいた利用者は微妙な空気もあった

営収を作るのがかなり簡単になった印象がある

これからタクシーはどんどん良くなっていくんやろな

という実感があった

利用者、行政に感謝




2025年11月27日木曜日

タクシーストーリー③ 会社探し

年収1千万のドライバーもいるらしい

嫁を説得するには「年収1千万」はキラーワードやった

しかし、実際そんなに稼いでいるのはほとんど東京のドライバーで、

この神戸という地で、その数字は現実から離れている

ということも、いろいろ調べて分かってはいた

「今の仕事を辞める前に面接でしっかり話を聞いて、現実を見てから決めてほしい」

嫁からの要望であった

いくつかネットで検索した会社をリストアップした

関西で大手の電鉄系である阪急阪神、神鉄神姫

独自の路線を行く相互タクシーやMKタクシー

全国的にも幅を利かせていいる第一交通

名の知れた会社は恐らく研修制度も充実しているだろう

未経験で飛び込むにあたってはまずそういうところを選ぶべきなのだろう

収入も比較的安定している気がした

しかし、何か引っかかるものがあった

タクシーのイメージを変えてやる

そんな大きなことを考えて入るには、組織に埋もれてしまうような感覚はあった

何より「タクシー」という自分が魅力を感じた「職業」よりも、

「阪急」であったり、「MK」みたいなワードが強い気がする

「阪急で働いてます」

「まあ、それはご立派な(会社で)。何をされてるんですか?」

「タクシーに乗ってます」

「はぁ…(タクシーですか)」

みたいな会話が入る前から目に浮かんでくる

そんなこんなで小さな会社も見ている中で、

「歩率60%」

「勤務シフトは自由に決められます」

そんなワードに引き付けられた

大手の会社は勤務シフトはある程度決められているようやし、

歩率は(神戸あたりでは)大手は大抵55%くらいの感じであった

※タクシーの歩率は東京地区が最も高く、地方へ行くほど下がっていく傾向にある

その分福利厚生はしっかりしているのだろうが、

何より、

組織が小さい分自由が大きいはず

という勝手な想像が俺をその会社に引き込んでいった

「面接をお願いしたいんですが」

「はいはい!いつでもどうぞ」

この人、いつもどんな仕事してるんやろ…

そんな疑問を抱きながら面接の予約を取った


11月26日(水) 60,850 40回

現行料金(初乗り600円 1146m 後続100円 254m)で最後の乗務

さすがにタクシーで駆け込み需要はないやろけど

午前中から大阪行けたし

まあまあ出来たな

ここんとこ人が動いてると感じる




2025年11月25日火曜日

本物のタクドラによる映画「TOKYOタクシー」鑑賞後の感想

TOKYOタクシーさっそく観てきました

普通に良かった

何が良かったかというと、

タクシーという職業にスポットを当てて映画を作ってくれたこと

これ(タクシーの映画を作ること)は俺もずっと夢見てること

主役はキムタクが良いと思っていたので、

先を越された!

という想いもあるが、

映画自体はヒューマンドラマであり、タクシーそのものをフォーカスしたものではない

俺なら、もっとタクシーという「仕事」にフォーカスした面白い映画を書ける自信がある

まあそれはさておき、

木村拓哉がタクシー運転手を演じる

というだけでタクシーのイメージは変わるやろ

そして内容やけど(ここからはネタバレ入ってきます)、

まずキムタク演じる個人タクシーの運転手が、朝方に帰宅するところから映画は始まる

季節は今と同じような秋ごろやろか

明るくなっていたから、7時頃ではないだろうか

時間など関係ないと思うやろ

それが大ありなんやなぁ…まあ後ほど

かなり疲れて帰ってきていた

そして部屋に入り、日報を取り出し、手書きで記入する

「本日の売上 30,270円

 キロあたり収入 215円(200円代やったはずけど、正確な数字ではないかも)」

計算すると、走行距離は140キロ前後というところか

そして後で言及があったが、キムタクは夜日勤ドライバーとのことである

夜日勤なら18時から朝の6時くらいの勤務やろか

今時の東京(車に「北」って書いてあったな)のタクシーで、キムタクの年齢なら50代前半、十分に走れる、稼げる年齢である

3万円はないでしょう

東京武三地区の隔勤の平均売上が6万円台と言われているから、それを単純に半分にした数字を書いたのかもしれないが、

平均営収はまともに働いてない高齢ドラや鬱ドラの数字も含めた「平均」である

公開される平均売上に20%くらい上乗せしたものが、まともに走っているドライバーの平均と言って良いやろう

さらに夜は22時から2割増料金になるので、東京あたりでは稼ぎは大きい(Xの夜日勤ドラで10万上げてる人とかおるからな)

そしてそこから朝寝に入るのだが、これは現実のドライバーの生活に近いところであった

そして10時頃、仲間のドライバーから電話が入ってくる

「わいの持ってた予約、行ってくれへんか?ギックリ腰になって運転出来へんようになってしもたんや」

何故か関西弁…エンドロールのテロップに「明石家さんま」とあって、

どこで出てきたん?

と思ったが、あれがそうやったのかも

ちなみに自慢やけど、俺は

明石家さんまさんを乗せたことがある

しかもそのとき電話でキムタクと話していた

すごいやろ(映画と逆のパターンか)

話がやたら逸れるが…

頼まれた予約時間は13時

12時には出庫しないといけないやろう

7時に帰ってきて、12時に出庫

ドライバーの方なら分かるやろが、

違法です

勤務と勤務の間は最低9時間開けないといけません ※2024年3月までは8時間

そして、その時間に葛飾帝釈天に倍賞千恵子演ずる「高野すみれ」さんを迎えに行く、

乗車して

「どちらまで?」

「え!聞いてないの?」

「…すみません」

というやり取りがあったが、

ありえません

運転手同士の予約のやり取りは現実にあるが、そこで行き先を聞かないなんて、ありえません

そして、ここからは高野すみれさんの壮絶な生涯の話をタクシー車内で聞くことになるのだが、

ネタバレにもなるし、タクシーにあまり関係ないので触れません(この辺は原作フランス映画って感じやったな)

しかし、お客さんが運転手に自分の人生について語る

「今まで誰にもこんな話したことないねん」

なんてことは、意外とよくある

話の内容はともかく(あれはないな)、シチュエーションはあるあるやったかも

東京の名所、雷門やスカイツリー、東京駅、東京タワーなどを通過していって、

なんか東京観光してるみたいで良かった

しかし残念やったのが、

メーターを一度も映さない

タクシーと言えばメーターでしょう

東京葛飾から寄り道をしながら、神奈川の葉山まで行く設定

メーターがどんどん上がっていく映像があれば、観ている方は引きつけられるはず

そっちに気を取られてほしくなかったから、敢えてメーターを外したとも取れるが、

出発地の葛飾帝釈天から、葉山の海岸沿いまで

下道で約80キロ(客の希望で下道で行く設定やった)

各地寄り道していたから100キロ程度は走ってたやろ

東京のタクシーの料金が現在255メートル100円やから ※長距離のタクシー料金計算においては数百円の乗車料相当分を含んだ初乗り料金は無視します

1キロ392円

は停まらずの前提で、下道で信号で何度も停まるわけやから

大体1キロ450円

で計算できるやろ

100キロで4万5千円くらいかな

そんなメーター見たらワクワクするのに

そして最後、葉山の高齢者施設に着いて、

高齢のお客様を施設の中まで見送る

「あっ、支払いまだでしたね!」

客の方が気づいて伝えるが、

ありえません

タクシーで、いくら長距離と言っても降車前に料金をもらわないなんて、ありえません

そのためにやってんやから

そんな人生の打ち明け話聞いて、親しくなって、料金の話なんかしにくいって?

いやいやそんなことありません

お客さんと親しく話することなんてなんぼでもあるけど、

料金はしっかり頂きます

そこをドライに、しかも手早く済ませるのがプロの運転手です

ということで、長くなったが(ほんまに長いな)

もうひとつ、

賠償が「タクシーやめようと思ったことない?」

と質問したシーンがあった

現役タクドラとして最も印象に残ったのはこのやり取りかもしれない

「いやー…いろいろつらいことはあるけど、良いこともあるんですよ」

そこで答えたのが下の三つ

①個人タクシーなら自分で仕事のスケジュールを決められる

これは個タクでなくても、会社によるが法人タクシーでもスケジュールは結構自由です

②上司に指示されたりすることもない

その通り!これも個タクに限らず、事故さえ起こさなければ大抵上からは何も言われません

タクシーの良いところ 正解です!(なんやねん)

③嫌な客とは話さなくても良い

これはどういうことやろ…無視したら余計面倒なことになるし、✖やと思うな

しかし、「タクシーの良いところ」これを映画で話してくれたのは良かった

俺がタクシーの映画を書くなら、

とことん

・タクシーの良いところ

・仕事の自由さ、楽しさ、面白さ

・具体的な売上などを示して、稼げることもアピール

そして、この映画では他力による一攫千金を運転手がつかむわけだが、

俺は、

タクシードライバーが自分の力で金持ちになっていく

そんなタクシー映画を書きたい

自信あるので、オファー待ってます(笑)

以上、本物のタクシードライバーが見た映画「TOKYOタクシー」の講評でした

2025年11月22日土曜日

タクシーストーリー②~「タクシーだけはやめてほしい」

 「タクシーだけはやめてほしい」

忘れもしない。

転職の決意と、タクシーに乗ってみたいという話を嫁にしたときの第一声である。

「なんで?」

「なんでって…タクシー乗ってるなんて、近所に知られたら」

「知られたら?」

「子どもたちのことも考えてあげて」

「…なんかほとんど犯罪者扱いやな」

決められた路線もレールもない。

これは後に感じたことだが、タクシーとは道路という、都市の血管を流れる、社会の「血液」である。

もしタクシーがなくなれば、社会も経済も血栓だらけになる。

多くのドライバーが何を話し合うこともなく、足りないところに流れて血流を作っていく。

タクシーは街の活力なのである。

ただもちろんこの時はそこまで分かっていたわけでもない。

「タクシーの何が悪いんや?」

「……」

何が言いたいのかは分かった。

なんとなくかっこ悪い

古い車に乗って、ダサい制服とセンス悪いネクタイ、何より平均年齢高過ぎ。

高齢者の社交場は地域の公園のグラウンドゴルフか、駅のタクシー乗り場と言っても過言ではない。

そんなところに40代で入っていくのは、社会的自殺行為ではないか。

と嫁は感じるのだろう。

しかし、ここで俺の決意はより固まった。

俺が変えてやるよ。

タクシーのイメージを変えてやる。

まだ入ってもいない業界を変えようなんて、飛躍しているかもしれない。

でも俺はそう感じた。

何か大きな未来が見えてきた気がした。

※ここまではフィクションです(ちなみに筆者は20代で業界に入って、現在50代)


11月21日(金) 65,820 44回

日中はよく動くな

山幹北野通り下で乗った若い男女

「岐阜から来たんですよ。神戸初めてなんです!」

嬉しそうに話してくれて、こっちもうれしくなった

三宮駅から南京町へ、いろいろと神戸の観光案内しながら短い区間を走った

「へー、そうなんですか、すげー!俺こんなところ絶対運転出来んわ」

若いから一つ一つ反応あって(やや大げさ?)、話がいもある

料金は1100円

「ありがとうございます!」

金を払う方がお礼をいうサービス。

それがタクシーなんですよ。



2025年11月20日木曜日

タクシーストーリー① ※とても現実に近いフィクションです

タクシーは年収1千万も夢じゃない

どこかのブログサイトか、Xの投稿か、スマホで何かを検索していたら出てきた言葉に惑わされ、年収4百万円台の仕事を辞めて40代でタクシー会社に飛び込んだ。


以前はスーパーマーケットに勤めていた。

品出しやレジ打ちなど、真面目にこなしていたら、数年で店長まで上り詰めた。

収入的に特に問題はなかった。

夫婦共働きで、三人の子供を養う程度の生活は出来た。

しかし店長になると、開店1時間半前、7時半には店に出て、21時の閉店後も片づけやレジ締めなど終えると22時を過ぎ、帰宅は23時前後。

表面上は週休2日とは言っても、休みの日も結局仕事に出てくる。

週末の休みなどあり得ない。

結局子どもと過ごす時間もほとんどなく、ここ数年過ごしてきた。

何がきっかけだったわけでもない。

ただ深夜に帰宅して、スマホをいじっていたときに、

車運転するだけで1千万…

そんなフレーズが頭に残り、普段仕事が気になってなかなか寝付けなかったのだが、その日は何故かぐっすり眠れた。

朝になると、まあそんなわけないよな、ネット情報なんて半分嘘、大げさ、まともに取ったら取返しのつかないことになる。

現実に戻され、そそくさとシリアルで朝食を済ませ、仕事に出る。

責任の重さと、少しのプライドを抱える生活はそれほど悪くないと自分に言い聞かせていた。

タクシーが気になり始めてからは、深夜に少しその気になり、朝に現実に戻される。

そんな日々が続いた。

ある日思った。

年収1千万とか、それほど魅力は感じない。

というか、やはり現実味はない。

しかし、自分は車の運転が好きだ。

今は電車通勤だが、たまに半休が取れたら子供を連れて買い物や、目的もなく田舎に車を走らせたりするのがストレス解消になっていた。

車を運転するだけで給料がもらえる仕事

しかもなんとなく、

自由っぽい。

遂に朝起きてもタクシーのことが頭から離れなくなった。

続く…


11月19日(水) 59,360 35回

なんか今日は単価良かったな

日中はそこそこ仕事あるし、

最終西宮は助かった



2025年11月18日火曜日

キャッシュレス手数料

 駅から乗り込みの、50代後半くらいの女性かな

近場の乗車だったが、

「支払いGOペイにしても良い?」

「はい…構いませんけど」

「なんか前の運転手さんに聞いたんやけど、運転手さんが手数料取られるからあまりうれしくないみたいな(笑)」

「はい、そうですけど、お客さんには関係ないですから」

「いや、現金でも良いのよ。GOペイなら楽ってだけ」

「それなら現金が助かります」

運転手側もGOペイの方が楽なんやけど

「あとどこの会社か忘れたけど、乗り込みでGOペイにしたら配車料上乗せされるからやめた方が良いですよって」

「へー!そんなんあるんですか!(グッドアイデアやん)」

「200円か300円かわからんけど、そんなの上乗せされるなら現金で払うやんね」

「そりゃそうですよね(でも違法ちゃうか)」

昨今のキャッシュレスの流れは、運転手が持つ現金が減ることで釣銭も減らせるし、

強盗のリスクも減るはず(前からタクドラなんて大して持ってなかったけどな)

GOペイやQR決済なら、支払いもボタンひとつでスムーズに出来て助かる

※クレジットや交通系決済は結構時間かかって歓迎しないが

しかし意外と大きなダメージは

キャッシュレス決済はチップをもらうことが少ない

ということやろか

タクシーのチップって、地域や人にもよるやろけど、

俺で大体一月1万くらいにはなるかな

海外行ったらクレジットでもチップ付けるんやから、

日本もそういうとこ見習お


11月17日(月) 64,370 44回

12月度スタート、月曜で6万超えはまあまあやけど、

最後1時間、寝てしまった…

もう少し伸ばせたのになぁ



2025年11月15日土曜日

11月度まとめ

今日は11月の締め日

今月は大崩れがなかったな

最低が10月18日(土)の56,980

その他57000前後が5回ある

悪くてもそこまで持って行けたという見方も出来る

13乗務やから、

その他8乗務が6万超え、

うち今日含め3回7万超え

合計 821,030

82万超えた

このくらい出来れば、手取りで30万は超えてくる感じかな

これで半期終了やけど、

6,7月はなんとか80超えるくらい、

8月が良くて、12乗務で82万弱

9,10月は80に届かず、苦しかった

11月はまた上向いてきた感じかな

月末に値上げがあるので、

年末に期待


11月14日(金) 76,420 38回

今日は締め日で、

気合入れて入ったが、

この仕事気合入れたら、大抵空回りするもんやけど

気合はまったな

こういうのがあるからタクシーは楽しい




2025年11月13日木曜日

おじちゃん?

 いやー、久々にキレたわ

夕方頃、駅近くの薬局から乗車の年配3人組(男性1名、女性2名)、

まず乗るときから、狭い一方通行に車を停めて、

後から車が来てるのに、ゆっくり乗車(空気読めってやつな)

「××医院分かる?」

女性の一人が言う

大きな病院ならともかく、小さな医院やクリニックまで全て覚えているわけでもない

「××医院ですか、調べますわ」

「知らへんの?運転手さん、おうちはどこ?」

「…(は?)」

男性が前に乗車したが、シートベルトをしないので警告音が鳴る

「すみません、シートベルトお願いできますか?」

「あー、ごめんごめん」

男性がシートベルトしようとしてるのに、後の女性が

「この人ペースメーカー入れてるから、シートベルト出来へんのよ」

「…そうなんですか、分かりました」

「おじいさん、しなくて良いから!」

本人がしようとしてるんやから、ええやんか

✖✖医院はスマホで検索したらすぐ出てきた

「行き先分かりましたんで(もう言わなくて良いです)」

「あー、そう。おじちゃん、そこ左ね」

「…おじちゃん?わたしのことですか?」

「うん、そこ左」

「場所分かりましたんで、もう(言わなくて)良いですよ」

「おじちゃん、そこ左!!」

「…わたし『(タクシーで)おじちゃん』言われたの初めてですわ」

一応まだ50代前半である(十分「おじちゃん」やろ)

しかも、あんたら80近いやろ

息子みたいな年齢の運転手に「おじちゃん」言うか?

「えーっと、この筋の、次の次ね、あの信号左!」

「あの、もう分かりましたから」

「おじちゃん、そこ左」

「その『おじちゃん』言うのやめてもらえますか」

「『おにいさん』やろ」

前に座ってる男性が言う

シートベルトをしていないので、車内はずっと警告音が「ピーピー」と鳴りっぱなしである

行き先は近場である

「はい、1100円です」

「はい、これね」

1000円置かれている

「…1100円ですけど」

「おじちゃん、まけてよ」

プチっときた

「なんで負けなあかんねん!大体(おじちゃん)わざと言ってんのかいな!ええ加減にしろや!」

「ごめん、ごめん」

おばちゃん…いや、ばばぁが100円追加で置く

「ごめんな、ほんまにごめん」

運転席奥に座ったまま謝っている

「ええから早く降りろや!もうタクシー乗んな!(ご老人相手にそんなにキレんな)」

おばちゃん天然やったんかもしれんが、

基本運転手に対するリスペクトがないんやろな

そう考えると、最近の若い奴らの方が余程リスペクトしてくれるわ


11月12日(水) 65,820 43回

いやー、まあ悪くなかったな

「最近景気どうですか?」

タクシーあるあるの質問されても、

「まあ悪くない…というか、まあまあ良いですよ」

みたいな感じである

ちなみに上の質問、通常のドライバーは絶対「良い」とは言わないので

タクドラとは基本ネガティブな人種ということを念頭に入れて聞いてください




2025年11月11日火曜日

「俺日本で一番かっこいいことやってるんで」

 午後3時頃やったかな

アプリ配車であるマンションへ付けると、

長髪、黒い革ジャンの若者が、大きな荷物をトランクに乗せ、乗り込んできた

1時代、2時代前くらいの雰囲気や

「(あんな大きな荷物持って)外国でも行くの?」

「いや、服売りにいくんです」

「(なんか昔そういうのあったな…)三宮とか?」

「はい」

「どんな服?」

「大体海外で買った服です」

「海外って、アジアとか?」

「いやロンドンとかパリとか…ブリュッセルも行きました。大体ヨーロッパです」

「そんなん高いんちゃう?」

「高いですよ」

「ネット販売はしてないの?」

「俺ネット(で売ったり)とか、一切してないです。インスタはやってますけど、ストーリー上げるだけで、投稿も全くしてないです」

インスタは教えてくれたが、ほんま昭和やな

降りるとき、トランクから荷物を降ろしながら、

「楽しそうやね」

と声をかけると、

「俺日本で一番かっこいいことやってるんで」

と嬉しそうに語ってくれた

やはり昭和や…


11月10日(月) 61,550 47回

月曜に6万越えは大きいな

回数も結構積めた



2025年11月9日日曜日

東京タクシー

 https://movies.shochiku.co.jp/tokyotaxi-movie/

11月21日(金)より、いよいよ映画「東京タクシー」が公開される

めっちゃ楽しみやし、

公開されたらすぐ見に行こうと思う

内容は多分俺たち世代(50前後?)のドライバーが、

金持ちのご老人を乗せて繰り広げられる物語

現実にもありがちな話なのかもしれない

結構お客さんが心開いて何でも話してくれるなんてことはよくある

キャストも良い

キムタク主演は完璧

俺が映画作るなら頼もうと思ってた(受けてくれへんやろな)

とにかく見てみないと分からないが、

俺もタクシードラマ書きたいな

実際のドライバーが書いた話は絶対面白いはず

まあ参考にさせてもらおう


11月6日(木) 64,860 28回

前回乗務は最終吹田まで行って帰宅が遅くなり

ブログ更新出来ず

昼間は観光タクシーも入って、話題は豊富やったんだが


11月8日(土) 57,550 43回

今日は土曜日で7万くらい目標にしていたが、

天気も良くて昼間はよく動いたものの

夜失速した…




2025年11月5日水曜日

日本語教員試験

俺はこう見えて(どう見えて?)、

結構死角を持っている(分かるわ)

資格を持っている

管理者をやっていたから運行管理者資格はもちろんだが、

第1種衛生管理者(50人以上の事業所で必要)

安全管理者

など業界管理関係資格から、

中小企業診断士

行政書士

宅地建物取引主任者

FP2級

など、何故タクシーに乗ってる?と思われるような実用的な資格や、

簿記検定1級

英検1級 TOEIC870点

などスーパーな(自分で言うな)検定資格も保有している

このくらい書いたらバズるやろ…(嘘ではないんやな)


さらに今回は日本語教員試験を受験してきた

久々の資格試験で、勉強も正直きつかったが、

別に資格コレクターというわけでもないので、それなりにビジョンを持っているし、

何よりこのタクシーという仕事のイメージを変えるため、

タクシーという仕事の「出口」を模索するため、

若い頃から全て「タクシーの車内で」勉強したものである

しかし時代が変わったなと思うのは、

今回タクシーの車内で勉強するような時間はほとんどなかった

昔はタクシーなんて待機仕事で、

一日に本1冊は読めたものである

今は仕事がガンガン入るし、

人身事故でも雨でもないのに駅に客は並ぶし

乗務中に勉強する時間など取れない

それでもYoutube動画聴いたり、

明けの日に勉強したりして、

まあがんばったわ

結構厳しい資格だが、昨年(失敗したんやんな)より難度が下がった気はするし、

なんとかなりそうや


11月4日(火) 64,090 46回

試験勉強で5連休した後の久々の乗務

まあまあ動くな

久々に(神戸)空港も行けたし、

何より5連休しても有給1個も使ってない

これも隔勤の特権?かな





2025年10月30日木曜日

「俺、パチプロやってるんすよ」

今日は甲子園で日本シリーズ第4戦(タイガース敗戦で1勝3敗)

満を持して、甲子園球場近くの吉野家牛すき鍋で夕食を済ませ、

試合終了を待っていたら、

アプリが鳴り、

神戸に戻されてしまった

5千円ほど出たからまあラッキーやけど

こんなときは流れに任せるのが信条なので、

もう現地は諦めて仕方なく近くの阪神の駅で待機

すぐに若い男性2名乗車

身体もでかく、やんちゃそうである

「ちょっとファミマ寄ってくれる?」

「(ファミマはいくつもあるけど)どこのファミマですか?」

「ファミマはファミマやんけ」

そんな感じで近くのファミマに停めると、1人だけ買い物で降りた

待っていると、残った若者が、

「タクシーって今どうなんすか?」

あー、これよく聞かれるけど、大抵年配のおっちゃんお決まりの質問

こんな若い子が聞いてくるのは今まであまりなかったな

「タクシーね、忙しいよ」

「儲かります?」

「儲かるね」

「そうかー、俺のダチも大阪でタクシー乗ってて、もうガツガツやって月80万くらい稼ぐらしいんすよ」

「ガツガツやらんでも、神戸でも80万くらい上がるで」

「まじすか」

「今どんな仕事してるん?」

「俺、パチプロやってるんすよ」

「パチプロ儲かるん?」

「いやー、だめっすね。波ありますわ」

当たり前やろ

聞くと年齢は28歳らしい

そろそろ落ち着かなあかんやろ

「ギャンブル好きなら、タクシー向いてるで」

「そうですよね!そう言われるんですわ」

「自分ら若いから、普通にやったら80くらいは上がるわ。日勤なら100万も夢やない」

「ほんまですか?まじやろかな」

「そのかわりパチプロは足洗わなあかんで。俺も業界長いけど、パチンコで下手打った人間何人も見てるから」

「なんでですか?」

「この仕事自由やから、パチンコはまってたら仕事中でもなんぼでも打ってまうねん。それやり出したら、もう仕事にならへんわ」

「そうかー」

「パチンコよりタクシーの方が楽しいで」

パチンコ知らんけど

「そうですかー、良い話聞きました!」

もし彼がパチプロから足を洗って、20代で真面目なタクドラになれば、

彼は生涯俺を忘れないやろう(自意識過剰やな)


10月29日(水) 74,410 47回

いやー、今日は良かったわ

午後からよく動いたし、あたりも良かった

明日からはテスト勉強で5連休


まるやすラーメン、今月で閉店か…行列で入れんかった

深夜4時半までやってたし(いまどき深夜営業のラーメン屋減ったよな)、タクシーもよくお世話になってた

ある意味神戸の象徴的な店やった

お疲れ様です


2025年10月28日火曜日

4,5,6月の売上

 ちょっと今細かく出せないが、

先月9月の給与分の社会保険料が上がっている

これは今年の4,5,6月の給料の平均がある水準を超えてしまったからである

今思えば、4,5,6月は売上が良かった

78万、86万、81万

平均にして82万ほどである

7月以降の売上は平均で80万に届いていない

俺は特に4,5,6月を意識して働いていない

とこうなる

何が言いたいかというと、

多くのドライバーが4,5,6月は出勤や労働時間を調整しているのである

だから何も考えていないと、その期間タクシーが減るわけだから

売上が上がってしまう

必然的に利用者も不便を感じてるはず(気づいてないやろけどな)

タクシーは前年の年間給与の平均で社会保険料を計算するとか

何か対策考えるべきやと思うけど


10月27日(月) 58,270 50回

久々に50回届いたな

選挙が終わったせいか(選挙中はタクシーは動かないという都市伝説?がある)

人が出てきたのかな



2025年10月25日土曜日

10月度まとめ

 少し遅れたが、10月度の売上まとめておこう

9月17日(水) 52,270

9月19日(金) 67,640

9月22日(月) 72,750

9月24日(水) 55,640

9月26日(金) 67,270

9月29日(月) 73,040

10月1日(水) 58,360

10月3日(金) 56,730

10月6日(月) 51,000

10月8日(水) 61,050

10月10日(金) 54,090

10月12日(日) 58,730

10月14日(火) 58,100

13乗務 合計 786,670 1乗務平均 60,513

前半はまだ暑くてビッグスコア(7万)も出たが、後半は粘りながら何とか平均6万にしがみついた感じの苦しい月やった

涼しくなると上がりにくな

10月24日(金) 61,090 46回

ということで、涼しかった今日も金曜にしてやっと6万の低調な一日やった



2025年10月23日木曜日

大ゴッホ展

 先月から三宮で大ゴッホ展なるものをやっている

https://www.kobecitymuseum.jp/exhibition/detail?exhibition=383

2500円もするのか…

芸術などは分からないが、

ゴッホの名前くらい知っている

磯辺公園のあたりを走っていたら、信号待ちで女性2名が乗車

「神戸…美術館て分かります?」

「神戸?県立美術館(脇浜)ですか?」

「なんかゴッホ展やってるらしいですけど」

「あー市立博物館ですね(ちか)」

博物館(メーター700円)に着くと、平日なのにすごい人やった

少し待ってみるかと、博物館前で待機

1分も待たずにまた女性2名が乗車

三宮駅まで(900円)

「あー疲れた!」

「ゴッホ展て人気ですね。やはり良いんですか?」

「良いかって?…もう人が多すぎて」

このお客さんは各地のゴッホ展に足を運んでいるらしく、ゴッホについていろいろ教えてくれた

ゴッホは生前1枚しか絵が売れてないらしい

亡くなってから評価が上がったとか

言われてみれば、あまりうまくないよな…(お前に言われたくない)


10月22日(水) 56,990 40回

最近はネットで売上アップしてるドライバーさんが多くなっていて、

いろいろ参考になるが、

こんなん俺が最初にやったんちゃうかな(ほんまか)

調べてへんけど、もう20年も前にやってるし

しかしXの投稿なんか見てると、税込み金額上げてるドライバー多いんよね

タクシーの売上は税抜きが基本、税金乗せたらあかんで(何様や)

今日の売り上げやって税込みなら楽々6万超えてるけど、

税金は税金、何も配分ないから



2025年10月21日火曜日

車内の「落とし物」

タクシーにおいて、管理者目線では(一応元管理者である)

車内での「忘れ物」は基本運転手の責任とされる

しかし、ドライバーとしてもちろん忘れ物には気を付けるものの、

座席の下や、運転席のうしろなど死角だらけであり、

どうしても見逃しはある

そんな先日の乗務で、乗客降車後にふと気づくと

後部座席に茶色の財布が落ちていた

これは正直、降車時に気を付けて首を振れば、その場でお客さんに指摘出来るようなところやった

財布を手に取って、中身を見る

万札5枚…

さらに連絡先など書いてないかとカード類をチェックする

連絡先はないが、名前の書いてあるものがいくつかあった

名誉教授…

なんとなく名前を検索すると、ウィキペディアなんかにも名前が出てくる

有名な方みたいや

会社に渡せば、単に忘れ物として扱われて終わり

しかもお客さんはどの会社のタクシーに乗ったのかは認識してないやろから、

会社に連絡が来る可能性は低い

乗務後に管理の人と話して、

警察へ持っていった

「お礼は受け取りますか?」

「はい」

夜中の3時過ぎにわざわざ警察で20~30分もかけて手続きするんやから、そのくらいとは思うものの、

自分で、

「お礼受け取ります」

なんて言うのはやや恥ずかしいものである

そして今日の乗務でその方から電話があった

何度もお礼を言ってくれて、封筒も

万札1枚

「忘れ物」ではなく、「落とし物」

ちょっと複雑やけど、相手さんも喜んでくれてるし良しとしよう


10月20日(月) 57,620 37回

選挙期間は動かないというが(26日は神戸市長、市議会補欠選挙)

月曜にしてはがんばったかな



2025年10月17日金曜日

「大丈夫ですか」

隔勤が好きとは言え、

隔勤というのは、ある意味めちゃめちゃ自由時間が多い反面

勤務時間の長さは過酷である

俺は基本18時間の乗務をしているが、法的には20時間までの乗務が可能である

18時間でもハンパない長さである

俺は通勤に約1時間かけているので、

朝6時過ぎに家を出て、

帰るのは3時から4時である

乗務は8時過ぎの出庫だが、

業界用語で「青タン(2割増)」と呼ばれる22時くらいからは睡魔との闘いである

別に休憩取って寝ることは出来るが、

当たり前だが、その分営収は減る

どうしても無理して駅に入ったり、アプリ配車取ったりする

前回の乗務だったが、

締め日で、夜仕事なくて、眠いし、テンションだだ下がりで帰庫しようとしたとき、

病院からの無線が鳴った

その病院は大抵遠方などないのだが、

行き先は垂水

「(阪神高速)若宮で降りて、2号線走ってください」

「分かりました」

ロングで嬉しかったが、

深夜の高速は睡魔を助長する

それでも高速ではギリギリ緊張感を維持していたものの、

高速を降りると、怒涛の睡魔が襲う

ウトウトして、少し車線をはみ出しそうになった…

「大丈夫ですか」

お客さんにこの質問をさせたことで、俺はドライバー失格である

お客さんは恐怖を感じたのだろう

大きな事故にならなくて良かった

反省して、プロとしてこの隔勤乗務で胸を張るために、

生活を管理しなくてはならない

明けの日は早く寝て、乗務中忙しくても昼間から適度に休憩を取り、仮眠する

隔勤は奥が深い


10月16日(木) 72,370 38回

今日は当たり良かったな

前乗務の反省を踏まえ、乗務最後まで睡魔に捕まることもなく、

定時(2時)で帰庫

しかし帰りの自家用車でバス停に停まり、しばし爆睡してしまった…



2025年10月13日月曜日

乗り場のルール

 各駅や病院のタクシー乗り場には、大抵ルールが存在する

ルールがなければ乗り場の秩序がなくなってしまう

ということもあるし、

ルールを作ることでルールを知らない車が入りにくくする

ということもある

例えば住吉駅の乗り場に入るには、

300メートルほど東にある住吉川から入らなければいけないというルールがある

西側から来た車は、東側から来る車に譲らなくてはならない

それを知らずにすっと入ってしまうと、

思い切りクラクションを鳴らされる

そんな世界である


最近は女性ドライバーが増えてきた

女性というのは、ルールを嫌う人種なのかもしれない

ある時他の駅で俺が右折で駅に入ろうとして、

女性ドライバーが左折側から来たので、

待って前を譲ろうとしても、

向こうも譲ってくる

お互い譲りあって、どちらも入れない

男性ドライバーの前に入ると文句言われたら面倒やから、後ろにまわろうとしたのかもしれない

正味一台くらい前に入ろうが、後ろにまわろうが大した問題ではない

ごちゃごちゃ言われる方が面倒くさい

から結局女性や若いドライバーは駅に入らない

利用が多い時間帯は駅に客待ちの列が出来るというのは、

決してタクシーが足りないわけではない

ということである

ルールは必要なんやろうけど、

「タクシー」という世界の文化が変わることが

利用者のためにも、

若い志あるドライバー達のためにも、

最も求められていることかもしれない


10月12日(日) 57,510 39回

連休の中日で、もっと仕事あると思ったが、

苦しい闘いやな

神戸市長選挙が告示されたらしいが、

その影響もあるのかも(選挙中はタクシーが動かへんいう都市伝説か)



2025年10月9日木曜日

「どなたか亡くなられたんですか」

秋のこの時期にしては気温が高かった(29度)とは言え、

涼しくなれば、近場はタクシー使わなくても歩ける

少しづつ利用は減っていく

そして、

夜も利用は少ない

特に10月の頭のこの時期って、3月と並んで感覚的には年間で最も悪いイメージがある

そんな中、23時頃無線が鳴った

配車先の病院に着くと、

老夫婦らしき男性と女性が待っていた

トランクに荷物を積んで、

「えーっと、摩耶ケーブルの方寄って、最終は垂水の方へ行ってくれるかな」

おー、神や

万コロの仕事やん(取ってつけたようにタクシー用語使うな)

「分かりました」

しかしその後の会話を少し聞いていると、2人は夫婦ではないようや

「明日もまたお願いします」

みたいな話をしている

大体想像がついた

摩耶ケーブルの下で女性が降りた

「今日は本当にありがとうございました。明日もお願いします」

男性がお礼を言う

「じゃあ摩耶から高速乗って、名谷で降りてもらえますか」

「わかりました」

男性と2人になって、しばし沈黙が流れた

夜の乗車は基本沈黙を流しておけば良い場合もある

しかし、ここは何か話さないといけない空気を感じた

「どなたか亡くなられたんですか?」

「…はい、わたしの家内です」

「そうなんですか。大変ですね」

「本当に…先ほど、22時18分でした」

時計を見ると、まだ23時過ぎである

「…おいくつだったんですか?」

「85…この土曜日が誕生日だったんです。この土曜日で85歳になるはずでした。誕生日まで生きられんかった」

「そうなんですか」

その後はそれ以上会話を続けられなかった

続けなかったと言うべきか

深夜の高速を無言で走った

垂水のご自宅は豪邸やった

「荷物を運ぶのを手伝ってもらえますか」

「はい、わかりました」

料金の1万3千円ほどと、別にチップとして千円置いてくれた

トランクの荷物を持って門を入ると、石段を上った先に大きな家があった

これ個人の家か…と思うくらいの広い敷地やった

こんな大きな家にこのご老人はこれから一人で住むんやろか

石段の上の玄関前に荷物を置いた

「ありがとう」

老人は笑顔でお礼を言ってくれた

金は捨てるほどあるんやと思う

それでも人はいつか死に、

1人で生きていくことも悪くないとは言え、

もっと小さな家の方が良かったのかもしれない

なんと言って良いかわからないけど、

いろんな人生を垣間見ることが出来るこの仕事がまた少し愛おしく感じた


10月8日(水) 60,420 33回





2025年10月4日土曜日

「隔勤が好きなのですか?」

 以前コメント欄で、

https://cooldriver-in-kansai.blogspot.com/2025/09/blog-post_12.html

「隔勤が好きなのですか?」

という質問を頂いた

好きです

感覚的に好きというのは簡単だが、

隔勤について考えている人のために、具体的に考えてみよう

理由としてはまず

①休みが多い

隔勤は大抵月12または13乗務である

月の半分どころか、6割程度が休めるわけである

この時間を使って副業も出来るし、趣味を存分に楽しむことも出来る

俺も実際副業でも稼いでいる

実際の乗務は18~20時間になるのでがっつりだが、

俺の場合は朝8~26時(深夜2時まで)を基本にしていて、

日報締めて帰ったら3時半から4時くらいにはなるが、

明け(翌日)は9時頃には起きる

ほぼ1日まるまる使える

②丸1日の客層を見ることが出来る

タクシーの客層は様々で、それは地域や時間帯によっても変わってくる

朝は病院通いのご老人が多く

午後になると買い物客や、ビジネスマンの利用も増える

夕方はまたビジネス含む他地域から来た客が飲食に動いたりして、

深夜になると若者の利用が多くなる

そんな様々な街の姿を見ることが出来るのは楽しい

③意外と健康に良い

気がする

2日サイクルでまわっているので、慣れたら身体のリズムは出来る

仕事は楽しいし、次の日は必ず休みになるから何よりストレスが少ない


ただ昨今隔勤は減ってきている

隔日勤務というのは、元々タクシー会社が車両を最も効率的に使える勤務体系だった

A乗務員が丸1日乗って、翌日はB乗務員が丸1日乗る

日勤乗務員が10時間や11時間乗るのに比べて、1台が毎日20時間近く動くわけやから、車両ごとの稼ぎが倍近くになる

と言っても、そんなのは今は昔

乗務員が減っている中で、車両は余っている状況である

俺の車も結局俺が明けの日は空いてることが多い

2日に1回しか動かなければ、逆に非効率で、日勤の方が稼ぐということになる

将来的にはなくなっていく勤務かもしれない…


10月2日(金) 56,070 46回

月明けで厳しいとは思っていたが、

予想通り苦しい金曜やった



2025年10月2日木曜日

「わたし、脳腫瘍なんです」

午前中は流れが悪く、イライラしていたところで無線が入った

配車先は駅近くの病院

まあ(行き先)近くやろ

と思って向かう

着くと、男女2名が入口前で待っていた

60代くらいやろか

「お待たせしました」

「とりあえず水道筋の方向かってくれる?」

「分かりました」

「そこで彼女のスマホ取ってきて、そこから…」

そこから?

「運転手さん、あいな自然公園って分かる?」

「藍那ですか!北区のですか?」

「多分そうちゃうかな。今彼岸花がきれいに咲いてるみたいで、写真撮りに行きたいと思って」

「ちょっと見ますわ」

グーグルマップで検索すると、「あいな里山公園」というのがある

https://kobe-kaikyopark.kkr.mlit.go.jp/

7,8千円は出そうやな…

ややテンション上がる

水道筋のマンション近くに停めて、女性だけ降りてスマホを取りに行った

車内で男性と二人で待つ

「今日は天気も良くて、気持ち良さそうですね」

やや遠方へ行く客だからではないが、社交辞令を言う

「少し暑いかもしれませんね」

「そうですねぇ、山の上だからこっち(市内)より涼しいかもしれませんよ」

「運転手さん、わたしね、実は脳腫瘍なんですよ」

「えっ?」

「今年の5月に医者に宣告されて、もう年内生きられるかどうか」

「…」

「今日は特別に外出許可もらって、彼女とその公園の花を見に行きたいと思いまして」

彼女?奥さんではないのか

「元気そうに見えますけど」

「そうでしょう?でも、いつどうなるか分かりませんよ。もしかしたら、このタクシーの中でポックリなんてことも(笑)」

「…」

女性が戻ってくる

「運転手さんといろいろ話してたんや」

「…そう」

「運転手さん、じゃあそこ(里山公園)まで向かってもらえますか?」

「わかりました」

少し前まで真夏日が続いていたが、10月に入ってもう空はすっかり秋めいている

俗に言う「秋晴れ」である

公園で花を見るなんて、本当に気持ち良いやろな

道中もいろいろ話しながら行った

「5月にこの病気が分かるまでは警備員してたんですよ。泊まりのシフトがあったりして、結構厳しい仕事でしたよ」

警備員というと、タクシーと共に世間から蔑まれている現場仕事として共感する部分がある

すると女性が、

「その前は塾講師をしてたんやんね」

「そうなんですか」

「そうなんですよ。でも両親が病気になって、いつ病院から連絡があるか分からないから塾の仕事は辞めたんです。講義中に電話出られませんから」

「はぁ…そうですよね」

男性は警備員という仕事を卑下している感じはなかったが、女性が「警備員なんかではない」と言いたげな印象を受けた

家庭の事情で仕事を辞めて、厳しい職業に就かなければならなかったということか

夫婦でなければ、この二人の関係は何なんだろう

途中郵便局に寄ったりして、メーターは1万円を超えていた

「久しぶりに緑を見るなぁ。病院では寝て起きて、白い壁の毎日ですから(笑)」

俺はしょっちゅう緑を見ているとは言え、秋晴れの山地のドライブは気持ち良いものである

目的地の公園に着いた

看板を曲がると、

ゲートが閉まっていた

(休園日)

うせやん

後部座席も固まってるのを感じる

グーグルマップで場所を確認したときに、なぜそこ(休園日)まで確認しなかったんやろう

遠方乗車にテンション上げて、ドライバー失格や

ルームミラーを見ることも出来ない

「どうしましょうか?」

しばし沈黙の後に、

「もうここで降ろしてください」

男性は覚悟を決めたように言った

「ここで、ですか」

男性は女性に向かって

「外からでも少しは見えるやろ。ゲート超えて入っても良いし…運転手さん、今の聞かなかったことにして」

聞かなかったも何も、歩くのもままならない病人なのに、ゲート超えるとか出来るわけないし、こんなとこで降りても…

しかし、この二人を見て、これ以上自分が入り込むのはやめた方が良いと感じた

タクシーというのは、時に乗客の人生に深く入り込むが、降車と共に終了してリセットしなければならない

タクシーの性(さが)とでも言おうか、そこにこだわりはある

「こんなとこで降りてしまって良いの?」

女性はやや心配している

「もう(2度と一緒に)来れないよ」

話の中で聞いたが、男性は2週間前に意識を失って倒れてるそうである

次の外出はもうないということやろか

迷ったが、二人を降ろして、その場から去った

帰り道で少し涙が込み上げてきた

彼の人生を想い、リセット出来なかった

来年の年明けを迎える頃、おそらく彼はもうこの世にいない

せめてこの秋晴れの下、ヒガンバナを見せてあげたかった

俺にはどうにも出来ない想いに、悔しさと人生の儚さ、

運というもの

格差があるとすれば、そこなのかもしれない

彼があの公園を彼女と二人で外から眺め、少しでも幸せを感じることを祈らずにはいられない


10月1日(水) 57,570 35回





2025年9月30日火曜日

ナイトライフ?

 月曜の夜は動きが悪い

昼間から夕方までがんばって、今日も夜はゆっくりしようと思っていたら、

結構良かった

六甲アイランドで客をおろしたら、大柄なパキスタン人が近寄ってきた

三宮のお店のカードを渡される

「(そこまで)ハウマッチ?」

「あー、5,6サウザンド…マイトビーモア」

「ディスカウント?」

「ノーディスカウント!」

「オー…」

そんな感じで乗ってきた

乗ってきたら片言の英語でこっちに何か言っている

「ナイトライフ、ナイトライフ」

「??」

「ガール、OK?」

三宮に行けば女の子がいるか?ということを聞きたいのだろうか

「イヤ!メニーガールズ インサンノミヤ」

そんな感じで納得したようである

結局5千円程度

なんとなく喜んでいたようである

そこで6万超えて、2時近く

思ったより出来たー、かえろー

と思って、車庫まで戻ってきてアプリのスイッチを切ろうとしたら

GOが鳴った

…迷ったが、まあ行こかと思って取る

配車先に着くと、

「ちょっと遠いけど良いですか?」

大阪神山町

良いときはそんなもんである

この仕事は平均的に稼ごうとするより、稼げるときにとことんやっておくのが基本である


9月29日(月) 71,570 46回




2025年9月27日土曜日

タクシーはゲームだ

敢えて言おう

タクシーはゲームだ

大人が、都市を舞台にして思い切り遊ぶ

そして少なからず収入も得られるゲームである

これを言うと、

なんやお客さんの命預かってるのに、お前ら遊んでるんか

と怒られそうだが、

釣りが大好きで思い切り楽しんでる人と、

釣りが特に好きでもないけど、仕事で義務的にやってる人と、

前者も仕事だとしたら、何かいけないだろうか

車の運転が好きで楽しんでる人と、

好きでもないけど、仕事だから仕方なく運転してる人と、

どちらが安全だろうか

という話である

だから敢えて言う

タクシーはゲームだ

そしてゲームにはトラップがいくつもある

横断歩道で死角から来た歩行者を見逃してしまった

そして、また反対の死角にパトカーが…

ゲームにはペナルティがつきものだ

だから面白いんや(苦しいな)


9月26日(金) 66,110 47回

反則金の9000円を取り返すべくあがいたが、7万に届かず

チップは3000円超えたが、手放しで喜べない、ほろ苦い乗務やった



2025年9月25日木曜日

辞めるしかないやろ

 朝の洗車時、車庫で整備士さんが車の修理をしていた。

タクシー会社は大手を除けば、20~40台くらいの会社が多い。

それには理由があって、40台を越えると運行管理者を1名追加して選任しなければならない。

40台なら1名で済むのに、45台にしたら事務所に2名置いておかないといけない(大抵やることはない)という非効率が生じるため、40台以下というのが一つの基準である。

また営業所には整備士も必ず必要になる。

中小業者では営業所を一人で担当することが多い。

タクシー車両は1年毎に車検を受けないといけないので、40台でも盆や正月を除けばほぼ毎週車検になる。

当然事故や故障も常に入ってくるため、整備士は忙しい。

しかも孤独である。

修理している車両を見て、声をかける。

「この車、どないしたんですか」

「(また)事故やねん」

分かってはいるが、

「××さんの車ですか」

「信号無視で、出会い頭らしいわ。相手ベンツやって」

「はぁー…」

俺もかつては管理者をやっていたので、事故対応のことを考えるとぞっとする(やめて良かったな)。

「××さんはどうなったんですか」

「そら、こんだけやったら辞めるしかないやろ。今回だけやないしな」

そうやろなー

ええ人やったけど、脳梗塞で何度か入院してるとか言ってたし、普通にやばいよな。

タクシーが足りないから地理試験をなくすとか、免許なしのライドシェアを認めるとか…何か方向性が違うよな。

ドライバーが減っても、配車システム等を高度化することによって供給を増やすことは出来るし、そういう高度なシステムを使いこなせる人材に高い報酬を与えることで、さらにレベルが上がっていくはず。

そんな日が来ることを信じて、まずは自分が健康であることを願う…


9月24日(水) 55,310 42回



2025年9月23日火曜日

2人で6万

 夜、駅近くの飲食店から配車があった

あまり聞いたことない店やと思ったら、

行ってみると、見るからに新しい店やった

飲食店に行くと、グーグルマップで口コミなどチェックする

見ると口コミ数は少ないものの4.3と評価も高い

そしてびっくりしたのは、料金欄

(¥10,000以上)

そんなことをしながら待っていたら、

店から、見た目70代の老夫婦が出てきた

店員は外まで出てきて、タクシーを見送る

「××公園の方行って」

「わかりました」

「いやー、よく食べたな」

ご主人が奥さんと話している

「良さそうな店ですね」

俺が口をはさむ

ネットの口コミでなく、生の声を取りにいく

「え?…良い店なんか?」

主人が奥さんに振る

「え?評判は良いよ」

他人事のようやな

「運転手さん、正直言ってな、俺に言わせたら(あの店100点満点の)40点や」

えー、口コミ4点台なのに

「そんな…ネットの口コミはまあまあ高いですよ」

「それはそれや、(天ぷらの)油があかん。安いの使ってるわ」

そんなことないやろ

「舌が肥えてはるんですね。(あの店)口コミだけでなく、お代も高そうですが…」

「そうか?」

「ネット情報ですが」

「今日の支払いは(夫婦)2人で6万ほどや」

「…(まじか)」

そんな話をしながら、夫婦の自宅に着く

「1300円です」

「はいはい、これ2千円ね」

6万の食事してきた人がお釣りとらへんやろ

と思いながら、一応釣りを取るふりをする

大抵釣りを出そうとしたら、

「(釣り)良いよ」

と降りていくパターンである

しかし絶対取らんやろと思っても、釣りを出す素振りをするのが大事である

しかし、何も言わない

「(釣り)700円ですねー」

「はい、ありがとう」

取るんかい!


9月22日(月) 71,940 48回

涼しくなってきたなー

夜は祝日前やったこともあって、まあまあ大きいのが2,3当たった




2025年9月18日木曜日

不安になることはある

 長いことタクシー屋やってるが、

不安になることはある

最近は少なくなったけど、

10年前20年前なんか、まだ若かったし

タクシー乗ってたら間違いなく楽しいけど、

これで俺一生やっていけるんやろか

なんて思うことはしょっちゅうあった

仕事に波があるから、

それが面白さでもあるんやけど、

それでもなんとかかんとか、ここ(50代)までやってきたんよね

今でもタクシーは楽しくてたまらんけど、

これから入ってくる若い人たちのためにも、

なにか出口は必要なんやろな

※「出口」というのはタクシーを辞めるということでなく、タクシーの延長線上で、観光タクシーや、企業の御付きドライバー、副業などで従来のタクシードライバーより収入や格を高めていく道筋のことである


今日も昼間はそこそこ動いてたものの、

0時頃になったらパタッと途切れて、

駅で寝落ちて、

起きたら1時過ぎやった

本を読み始めて、

気づいたら2時近く

俺何やってんやろ

思うわ

駅前の飲み屋から流れてきた若者、

神やと思ったわ

忙しいときは

「あー…酔っ払いかー」

なんて思うこともあるけど、

やはりお客様は神様です(なんやねん、そのまとめ方)


9月17日(水) 51,510 48回

10月度初日

苦しいスタートや…

大体48回で5万円て、単価いくらやねん(1073円です)



2025年9月15日月曜日

9月度まとめ

 ここ数年続く暑い夏は、タクシーにとっては特需であり、

暑くなれば近場でもタクシーに乗る人が増えるので、

営収は上げやすくなる

まあ正直簡単に上がる

そんな中で8月度はアップしていなかったが、

12乗務で819,340 1乗務平均68,278

1乗務の目標が大体6万円なので、

個人的にはぶち抜けてた月やった

9月度に入っても日中の暑さは続いていたので、

日中はそこそこ上がったものの、

夜がぱったりと動かなくなった

ということで、

9月度 13乗務 785,480 1乗務平均60,422

感覚的にはかなり悪いイメージやったが、

終わってみれば平均6万をクリアということで、

良しとしよう



2025年9月12日金曜日

新人研修

 神戸で乗り始めて、ちょうど2年になる

2年前の研修を思い出す

研修と言っても、ドライバー歴10年以上の経験者として入社しての簡易研修

2日間半日研修をして、ぶつけ本番という感じやった

2日間の研修では、まず誓約書(悪いことはしません)や、労働契約書、身元保証人などの書類を提出し、

制服を支給され(結局シャツ等は自前で買うことが多いが)、

営業所周辺の地図や、エリア分け(タクシー会社では各社で無線配車用の個別のエリア分けをしていることが多い)などの資料を渡され

研修担当者とタクシー車両に乗って周辺をまわる

大手でなければ、大抵は研修は担当者と1対1で行われる

俺も前職では管理職をしていたので研修をする側も経験している

外を走ることが好きな人間にとっては、

研修はする方も、受ける方も楽しいもんやないやろか

担当の課長は元気な方で、

「わたしの研修ではテッパンの抜け道を教えますよ!」

実際通常の道など今時ナビなどでいくらでも検索できるので、

ナビが通らないような抜け道知識は貴重である

面白いのは、

「現場に出たらみんなきっとわたしの悪口言ってると思いますが…」

俺も管理職をやっていたからすごく分かる

別に自虐したいわけでもないんやろうが、

せっかく教えても、

「あんなん(研修)何の役にも立たへん」

「事務所の奴らなんて現場知らんアホばっかりや」

なんて現場で刷り込まれたら、せっかく教えたことも新人に吸収されない

教える側が現場の雰囲気を伝えたくなるのもよく分かる

とにかくタクシードライバーというのは、

管理者に不信感を持っている

この辺は話せば長くなるが(もう十分長いぞ)

2年前に受けた2日間の半日研修は、

今でも大変役に立っています


9月11日(木) 57,080 34回

予想通り苦しい木曜日やった(木曜ってあまり良いイメージないな)

昼頃は弁当デリバリーの仕事(10キロ往復3千円)なども入って…さらに苦しくなった

9月に入って夜はほんまさっぱりやな



2025年9月10日水曜日

びみょい?

 「9月に入っても暑いなぁ…」

そんな会話ばかり昼間からしているものの、

結局は少しづつ涼しくなっていて、

暑いからタクシーに乗る需要は少しづつ減ってきている

さらに夜になると、

ほんまに乗る人おらへん

そんな中、アプリ(GO)が鳴って、2号線沿いの配車先へ行く

60代くらいの年配男性2名

なんか2人とも頭ボサボサで芸術家みたい

行き先は隣の駅まで

「駅の北側の方付けてね」

「わかりました」

1000円そこそこの仕事やけど、こんな暇な夜はありがたい

会話を聞いてると高校か大学の先生やろか、

「あのレポートは良かったな」

「そうか?」

「なんか問題あったんか?」

「いや、あれは『びみょい』で」

びみょい…

どう見ても「年配」の部類に入る男性から出た言葉なんか信じられず

ルームミラーに目をやる

髪は白い…というかよく見ると少し色が入ってる

「(びみょい言われても)結局何が問題か分からへん」

もう一人の男性が突っ込む

同感です

「いや、レポートに写真が付けてあったやろ、なんかのアクティビティで自然を感じさせるみたいな」

「あー、あれは『エモかった』」


9月9日(火) 50,910 40回

予想通り苦しい闘いやった

神戸の夜はどうせ動かんやろと思って、夕方から今日も西宮、甲子園へ乗り込む

そこそこ仕事はあったが、試合に負けた(DNAに0-3)せいか、西宮北口や甲子園口止まり…

しかしチップ1000円くれたり、メーター1500円で2千円置いて、

「お釣り良いです」

とか、阪神ファンて良い人ばっかりや(今だけやろ)



2025年9月8日月曜日

Every little thing

 20時過ぎて阪神の試合をラジオで聞きながら、西宮に車を向ける

いつもはあまりラジオでは聞かないのだが、

8回表2-0で広島をリード

途中阪神西宮のたこ焼き屋に寄ると、

「焼くのに10分が15分かかるけど」

「いや、(もう試合終わりそうやし)そんなに待てへん」

「たこせんならすぐ出来るで、たこ焼き2個入って200円」

「・・・じゃあそれで」

なんて言ってる間にたこ焼き屋のテレビで阪神が優勝してしまってる

急いで(おいしくない)たこせんを食べる

すぐに43を東に走り、

高潮の信号を過ぎて側道に入ると、タクシーがめっちゃ並んでる

みんな考えることは同じか…

構わず突っ込むと、すぐに男性が手をあげている

前の車はみんな予約車なんやろか

「尼、杭瀬の方」

「わかりました。良かったですね」

「いやー良かった…ていうか冷房強くして、暑い」

もう夕方くらいから冷房がやや寒いくらいに感じていたが、球場の熱気はかなりやったんやろな

「よくチケット手に入りましたね」

「いや、もう随分前にな、2か月くらい前かな、昨日と今日のチケット譲ってもらっててん」

「へー!こんな早く優勝決まるなんて、予想してたんですか」

「まさか、たまたまですよ」

「譲った人はショックでしょうね」

「いや、新地の飲み屋のお姉ちゃんやから、もともと客に譲るためにシーズンチケット取ってんのやろ」

「ただでもらえるんですか」

「まあ、そやけど、俺らその店でいくら使ってる思ってんねん」

「そういうことですか(笑)、でも今日のチケットは価値ありますよ」

そんな会話で盛り上がりながら、杭瀬の飲み屋へ付ける

「おめでとうございます!」

「ありがとう!」

まあ些細なことやけど、関西が一つになる日なんやろね

最後岩崎が出てきたときに「Every little thing(すべての些細なこと)」がかかったのが、感動した


9月7日(日) 62,010 43回

久々の日曜出勤

朝は7時過ぎに出るも、9時まで仕事なし

苦しいスタートやったけど、甲子園効果で夜挽回出来た



2025年9月6日土曜日

「お前の家で寝るわ」

月明けの金曜日は悪い

終電が終わっても、無線もアプリも鳴らない

と思っていたら、

GOの配車

2号線沿いの飲み屋ビル

アプリでタクシーを呼んだお店の女の子と2人の男性がビルから出てくる

1人はヒョロっとしてメガネをかけて、

もう1人は背が低く、太り気味…

「お願いしまーす!」

女の子は俺に一言残してお店のあるビルへ帰っていく

2名の(暑苦しい?)男性が乗車

「××(マンション名)まで」

メガネさんが言うと、

「分かりますか?」

小太り(というには太りすぎ)が念を押してくる

「…はい」

メガネ:「つかれたー。はよ帰って寝よ」

小太り:「俺も寝るわ」

メガネ:「…どこで?」

小太り:「お前の家」

メガネ:「俺の家!?布団出す気力ないぞ」

小太り:「良いよ、横で適当に寝るから」(怪しいな)

メガネ:「俺帰ったらすぐ寝るぞ」

小太り:「俺まだまだいけるけどな、少し飲んで良い?」

なんなんや、この人たち(というか、小太りの方やろ)

小太り:「あっ、運転手さん、そこのコインパーキング寄ってもらえます?」

「はい」

メガネ:「何すんの?」

小太り:「車に荷物取りに行ってくるわ」

どうせ床で寝るなら、車で寝たら良いんちゃう?

メガネ:「荷物?」

小太り:「うん、寝間着とか全部入ってるから」(寝間着持ってるんかい!)

メガネ:「…」

マンションに向かう坂道に入ると、

小太り:「運転手さん、この道まっすぐね」

「はい」

自分の家でもないのに、小太りがしつこく繰り返す

小太り:「ここもまっすぐね」

小太り:「ここもまっすぐ」

小太り:「まっすぐね」

「あのー…曲がるとこありませんから」

言ってしまった


9月5日(金) 56,590 35回

苦しい金曜やった

夜一発大阪(毛馬)行ってるのにな

なんかふとラーメン屋入ってしもた…コンビニカミカミで走れば良かったわ







2025年9月4日木曜日

俺なら停まれた?

 タクシードライバーが同僚と会話をするのは、

恐らく出庫前、洗車点検時に10分ほど

だけであろう

暇な個人タクシーは駅でも一日中だべっているが(あの人ら仕事よりあれが目的で出てきてるやろ)

忙しい法人タクシーは仕事中に車を出て会話などほとんどしない

そんな出庫前の会話で、

「前回(の乗務で)やってしもたわ」

「事故ですか」

「自転車の中学生と」

「人身ですか…」

自分の事故の話などしたくないものだが、話してくれる人からは(お客さんからでも)聞いておくべきである

「××のセブンイレブンのところに出る道あるやろ、あそこのセブンの手前に細い路地あるの分かる?」

「路地?ですか…あったかな」

よく通る道だが、あまり記憶はない

「そうやろ(分からんやろ)、あんねん、あそこに細い路地が。そっから自転車が飛び出してきてな、車の右横うしろのところに突っ込んできたんや」

「うしろに当てられたら避けようがないですね。自転車とはいえ相手に過失はつくでしょう」

「いくらか(相手の過失)見てくれたら良いけどな。救急車で病院行ってるし、人身は人身や」

「自転車は見えてなかったんですか」

「見えてなかった。でも、後でドラレコみたら映ってるわ」

ドラレコに映ってるということは、注意していれば視界には入っていたはずである

それを聞いて、俺なら停まれたかな

と少し思った

とにかく出庫前に事故の話を聞くのは、安全意識が高まるから貴重である

先輩ありがとうございます


9月3日(水) 63,020  40回

夕方大阪新地(11000円)行ってるのになぁ

この程度で終わってしまった

まあ贅沢は言えへんな



2025年9月2日火曜日

「上司は5時半起きで仕事です」

 月曜の夜は苦しい

さすがに月曜の夜から飲み歩くやつもあまりいない

誰もいない駅で、こんなときこそと本を広げていると、

50代くらいの男性と、40代30代くらいの女性2名が乗車してきた

時間は1時30分

「まず阪急六甲の方へ行ってください」

「わかりました」

そこでベロベロに酔った女性1名降車

さらにその女性の上司らしき男性のマンションへ

着いても、爆睡中…

もう1人の女性がなんとか起こしてくれて、

フラフラと降りて行った

「最後六甲アイランドへ」

「わかりました。明日は休みなんですか?」

「わたしは休みですけど、あの(さっき降りた)上司は明日5時半起きで仕事です」

「5時半!もう2時ですけど」

「そうですよね…大丈夫かな」

思えば、20年前はそんな話よくあったなぁ

2時に乗ってきた客が明日5時起きで仕事です

…いや、明日やない、今日や

みたいな

そんな愚かな?人たちが少なくなったよな

やはりコロナからかな

みんな生活がまともになってきたよね

結構なことだが、

タクシーの夜の仕事は減ったな(その分昼間の仕事は増えてるやろ)


9月1日(月) 56,490 49回

いよいよ9月かぁ

もう先週末からめちゃめちゃ暑くて、

昼間は近場のタクシー利用多いけど、

夜は伸びないなぁ



2025年8月30日土曜日

陽射しは秋

 「いつまでも暑いですねぇ」

「一体いつまで続くんやろ…」

昼間のお客さんは乗るなり暑さの話をするが、

「陽射しは秋っぽくなってきましたよね」

そんな返しをすると、

「あんたら、ずっと車の中におるから分からへんねん」

ごもっとも


8月29日(金) 76,800 54回

久々の7万超え

最終は福原から尼崎、これも久々の遠割12,220(高速580)

帰庫して爆睡、しんどかったわー




2025年8月28日木曜日

管理者とは②

 前回運行管理者の仕事について書いたが、

ややネガティブな内容になったが、

もちろんポジティブな面もある

事故・トラブルのない1日

その1日の積み重ね

そんな小さな達成感が積み重なることで、やや大きな自信になる

そういう価値観を乗務員と共有出来れば、仕事の負担も減っていくことになる

面白いもので、

乗務員は仕事の負担を増やすこと(乗務回数を増やす、売上を増やす)を求め、

管理者は仕事の負担を減らすこと(事故、トラブルを減らす)を求める

方向性が180度違う

このベクトルをお互い共有し、お互いをサポートすれば、タクシーの営業所というのは幸せになるのだが、

考えてることが正反対なのだから、なかなかうまくいかない

乗務員は管理者の負担を増やそうとし、

管理者は乗務員の負担を減らそうとする

そこに衝突が起きるのが、タクシーの現場で起きている実情である

乗務員は管理者を敵対視し、

管理者は乗務員を信用しない

ならどうしたら良いのか?

幸せな職場を作れるのか

今日はもう眠いから、またゆっくり考えよう(なんやねん)


8月27日(水) 60,860 42回

特にブログネタもないような1日やったな

出庫前にタイヤホイールを磨いたのが良かったのか

鬼門の水曜にしては、まあまあかな



2025年8月26日火曜日

運行管理者とは

 


自慢だが、俺は一応管理者としての経験も10年ほどある

運行管理者の資格はもちろん持っているし、衛生管理者や安全管理者、無線従事者など諸々の必要資格もほぼほぼ保有している

それでも、タクシー業務管理において重要視されるのは、

やはり運行管理者である

運行管理者とは何か

運行管理者は元々タクシー、バス、貨物と分かれていたが、

今はタクシーバスは資格としては一緒になっている(管理業務はかなり違うけどな)

共通しているのは、

事故防止と事故対応を行う業務

ということである

試験は主に道路運送法という職業運転業務(タクシー・バス)の効率化や安全を目的にした法律から、一般的な運転規則である道路交通法まで、各法律知識を問われるものである

合格率は最近は大体30~40%、俺が受けたときはもう15,6年前かな、25%だったのを覚えてる

またこの試験は受験資格として、タクシーやバス事業者の管理業務を1年以上行っているか、または所定の基礎講習を確か3日ほど受講しなければならない

こんなことを書いていると長くなるが(おもんないな)、

晴れて試験に合格して運行管理者になったとして、

どんな業務を行うのか、

主には、

①点呼業務

②事故対応(ドラレコ管理など含む)

ということになる

②の事故がなければ、ほとんどやることないやん

と思われそうだが、

いやいや、

③日報整理

④売上入力、未収管理

⑤配車業務

⑥事務所まわりの掃除…

試験知識などほぼ必要ない、汎用性(同業他社でも通じるスキル)もない、結局雑用係である

ドライバーの方がよほど楽しいし、

そんな楽しい仕事を目の前にしながら、ひたすら日報整理などをする…

こんな仕事って、今後持続性あるんやろか(やるやつおるんやろかって話か)


8月25日(月) 61,820 43回 

今月後半は苦戦やなぁ

昼間は良いけど、夜やな、夜が苦しいわ

2025年8月23日土曜日

「彼女21歳」

 深夜駅でウトウトしていたら、1時前に男性2名が乗車してきた

2名とも小太りで、よく見てないが会話を聞いていると、1人は片言の日本語で

外国人なのかもしれない

助手席後ろに座った男性はルームミラーに映るが、

30代くらいかなぁ

「××ビルまで」

「わかりました」

スナックなんかがいっぱい入っているビルである

行き先だけ言って、あとは後ろの客同士で話し始めた

「こんな時間に店開いてるかな」

「開いてない、かもしれません」

「…開いてるやろ」

「開いてる」

外国人の対応は悪いが聞いてると面白い

なんというか、日本人というのは空気を読む人種だが、

東南アジア系なのかな、

空気の読み方を知らない

「少し飲んで、早めに帰ろか」

「わたし、すぐ帰る」

「…帰るんか」

「帰る」

「女の子がいるからな、すぐ帰ったら悪いやろ」

「(あなたが)すぐ帰ると言ったから」

「いや、『早めに』帰る言うたねん」

「早く帰る…」

笑いそうになる

そんな会話を続けながら、

「いや、俺の彼女がな」

「(あなたの)彼女21歳」

「そうや、21歳…やな。いや、若いだけで可愛いないで」

「そう、可愛くない」

「…」

こういうの集めたら、タクシーコントネタとか出来るかも


8月22日(金) 63,570 55回

相変わらず昼間はよく動く

のだが

青タン前で5万出来て、金曜やし7万は固いと思ったが、上の数字



2025年8月21日木曜日

有名人?

 夕方、六甲アイランドのある高級マンションから配車あり、

乗ってきた男性は、

どこか(テレビ)で見たことある…

しかし、誰かわからない

タクシー乗ってると、有名人が乗ってくることはしばしばある

「××さんですか!」

と、テンション上げて対応することもあれば、

空気読んで、黙って知らないふりをすることもある

今回のように、

誰かわからない

というのは、

もちろん本人に聞くわけにもいかず

場合によっては、気づかれないようにスマホで名前を検索したりするのだが、

今回は分からんかったなぁ

車内ではスマホの動画をずっと見ておられたので、会話も出来ず

会話からヒントを得られることもあるのだが

会計はやはり

アメックスのゴールドカードやった

やはり有名人や(だからなんやねん)


8月20日(水) 51,550 41回

先月末から続いてた好調も、

失速してきたなぁ

昼間はまだ暑いからよく動くものの

夜がさっぱりや

まあ本読めたりするから良いけど



2025年8月19日火曜日

「俺、外で自分がタクシー運転手って言えへんもん」

 今日の乗務前、洗車時に同僚の先輩と少し話をした

この先輩、悪い人ではない

というか、「先輩」と言っても、この会社での話で、タクシードライバーとしては俺の方が先輩になるんやと思う

年齢は50代後半かな、

自分ではやたら「業界では若い方」というアピールをしたがる

確かに50代は(後半でも)若い方にはなるんやろう

しかもこの人、俺の知ってる限り、典型的な

今の日本のタクシードライバーなんよな

「昨日どうでした?(盆休最終日で)車少なかったからよう上がったんちゃいます?」

「上がるわけないやん」

こんな感じでとにかくネガティブ

ネガティブ光線を発してるのが、今の日本のドライバーの特徴と言えるやろう

「個タクも少なかったでしょうから、駅はよう動いたんちゃいます?」

「駅はな、客並んでたと思うで。でも俺駅入らへんもん」

「入ったら良いやないですか」

「そんなもんちゃうねん。駅は誰でも入って良いもんちゃうねん」

誰でも入って良いんですよ

「そうですか」

こういう話をまともに聞いてもしゃーない

「前はな、✖駅の北乗り場に入ったら、南の乗り場には入ったらあかんことになってたねん」

「誰が決めたんですか?」

「いや、そうなってたんや。それが最近は平気で入るやつとかおって」

俺平気で入ってますが(だからお前に言うてんのやろ)

「そうですか」

「分かってないねん」

よく分かってますよ。あんたより業界長いですよ

「そういうのを変えていかなあかんのとちゃいますか」

「えっ?」

「駅に入るや入らんやら、どこの駅がどうやら、そんなこと言ってるから今利用者がタクシーないない騒いでるんちゃいますか?」

「…」

「今のタクシーの数でも、効率良く、そんな古い慣習なしにお客さんが必要なところにどんどん入っていったら、『タクシー足りない』なんて言われることないんですよ」

「そら、そうかもしれんけど…」

「とにかく変えていかなあかんのですよ。収入上げていかな若い人入ってきませんよ」

「…(入ってきてほしくない)」

「タクシーのイメージを変えていかなあかんのですよ」

「確かにな、俺外で自分がタクシー運転手って言えへんもん」

それな

それを変えていかなあかんねん


8月18日(月) 59,130 45回

9月度初日

昼間は暑くてまだよく動くけど、夜はあかんなぁ

とっておきのサンチケ(サンキューチケット)使って1500円、どないやねん…



2025年8月16日土曜日

終戦記念日

 終戦記念日は、戦争で苦しんだ先人の方々を想うため、またいつ悲惨な戦争が身近に訪れるか分からないため、

いつからか1日断食をすることにしている

今日はたまたま乗務日だったため、乗務中の食事を削って仕事をした

食べなくても意外としんどくもなく、

盆休とはいえ、そこそこ忙しかったので、食べることも忘れていそいそと仕事をしていた

夜中になると少し暇になるので、

0時を過ぎて、終戦記念日が終わったところで、少しコンビニでサンドイッチなどを買って食べた

そこから一気に眠気に襲われた

正直そこから数回の仕事がどこからどこまで行ったのかも思い出せない

車庫に帰ったのも覚えていないが、

2時頃入庫したはずなのだが、

目が覚めたら3時過ぎやった

事故なく一日終えられて良かったわ


8月15日(金) 63,780 46回

夕方は半月がきれいやったなー





2025年8月14日木曜日

墓参り

お盆と言えば、タクシーは基本墓参りの仕事狙いになる

例外はあれど、墓地というのは大抵駅から離れている(距離が出る)ものやし、

大抵は往復になるから(時間も加算されて)さらにメーターが出る

あと(メーターのまわる)待ち時間もうれしい

街中で待たされたら落ち着かないし、

状況によっては車を動かさないといけなかったりするが、

墓地は山の中などで、車はゆったり停めれるし、

景色も良かったりする



癒されるわ(なんか病んでるのか)

今日は2度も墓参りの仕事があたった


8月13日(水) 68,210 36回

2025年8月10日日曜日

「近くてすみません」

ここんとこ日中はよく動くが、夜がイマイチ

なんか、車両数のバランスやんな

タクシー需要のトレンドとしては、

日中の利用が増えて、夜はやや減ってる

しかし、日中に働くドライバーはそれほど増えていない中で、夜走るドライバーは比較的多い

春はあけぼの、タクシーは夜

みたいに思ってるドライバーが未だに多いのかもしれない(春はあけぼのって何?)

今日も夜失速していた中で、0時過ぎGOアプリが鳴った

配車先は阪神の駅

行くと、駅に待機車両はある

なぜアプリで呼ぶ?

カラオケ屋の前で若者たちがたむろしていた

そのうちの一人、一番やばそうなパンチパーマ風(いまどきそんな髪型あんのか)の男が乗ってきた

乗るなり、

「まっすぐ行って、そして右ね」

あー、(行き先言わない)このパターンあるあるや…

近いんやろな

しかし行き先がはっきりしないと、次の仕事も取れない

「お客さん、近くは良いんですが、行き先教えてもらえますか」

「…」

しばし沈黙が流れる

キレるかな(そう思うなら言うな)

「あの…すみません、近くなんです」

知ってるわ

あっという間に着いた

料金は900円(うちGO配車料100円)

「これだけ置いとくんで、取っといてください」

見ると、3000円置いてある

「いや…ありがとうございます。良いんですか?(断って返せよ)」

「すみません、ほんま、すみません」

いや、あんた別に悪いことしてないし


8月9日(土) 66,050 46回

盆休入りの土曜日でちょっと期待したけど、

もうひと伸びほしかった(贅沢言うな)



2025年8月8日金曜日

「タクシーなんてもんは…」

 数か月前まで同じ会社にいて、

いつの間にかいなくなっていたドライバーが、戻ってきた

駅で会う

「どないしてたんですか?」

実はいなくなった理由(事故)も知っているのだが、

「半年ほどゆっくりさせてもろたわ」

「半年ですか、何してたんすか」

「いや、タクシーなんてもんは辞めてもどこでも仕事出来るわ思ってたけど、この歳になると簡単に入れてもらえへんのや」

辞めさせられたんやろ

「いくつなんですか」

「68や」

そら、入れてもらえへんやろ

「そっちはどうですか」

「変わらへんわ。クレジットの手数料がごっつ取られるみたいや:」

「なんぼくらい取られるんすか」

「5%くらいかな。アプリの配車料も取られるわ」

「そんなんはこっちも同じですやん。歩率は?」

「同じようなもんやろ。50(%)なんぼや」

50なんぼって随分幅あんな。

※神戸あたりでは大体大手で55%、中小業者ではもう少し上乗せがあるような感じである。その分大手はクレジットの手数料は取られないし、事故の際の補償も手厚い

「(そっちは)事故したらどうなん?いくらくらい取られますん?」

「そんなん聞いてないわ」

あんた、それ一番聞かなあかんとこやん

※タクシー会社入社時は、歩率はもちろん、クレジットの手数料やアプリの配車料に加えて、事故の際の補償についても面接でしっかり確認しましょう(歩率は大抵黙ってても説明あるが、その他のところは面接では聞かないと教えてくれないことが多い)


8月7日(木) 68,850 45回

木曜にしてはがんばったかな

朝はまあまあ強く雨が降ったが、昼には上がってしまった

夜はある自治体の市長選挙に40歳代で立候補する予定やというお客さんと話が出来た

若い市長誕生、期待してます



2025年8月6日水曜日

おんぶ代

 暑い日が続くが、

こう暑いと、とにかくタクシー利用は多い

仕事がないのもストレスだが、

あまりに忙しいのも、なんかゆったりした、この仕事の良さが削がれる気もする

しかし、いつ暇になるかも分からない

稼げるときに稼いでおくのが、タクシーである

そんな忙しい午前中、山側の県営住宅より配車依頼があった

指示通り、13号棟の前に付ける

しばし待っていると、女性が窓を叩いた

「少し下げて(バックして)もらえますか。あそこの階段から出てきますので」

「分かりました」

バックして、指示された場所につける

出てこない

車の外に出る

ここまでもう10分ほど、

800円くらいの仕事は出来てしまう時間である

車外に出て見ていると(遅い客は車内で待つより、外に出てプレッシャーをかけるのはひとつの技術である)、

階段の奥の入り口ドアが開いた

しかし誰も出てこない

しばし待つと、杖が見えた

老人の片足が出てきた

介助する女性が見える(多分娘さん)

「はい、よっこいしょ!」

もう片足がドアの3センチほどの段差をなかなか越えられない

やっとのことで、多分乗車するらしいおばあさんの全身が見えた

しかし、あの3センチの段差をなかなか越えられなかったのに、

今おばあさんの前には、30センチほど、4段の階段がある

降りられるわけがない

歩いて階段の下まで行った

「どうしましょう(忙しいんですが…)」

「すみません…昨日までこんなことなかったんですが」

「こんな状態なら、次から介護タクシー呼ばれた方が良いかもですね」

「すみません…」

階段を上がった

「この階段無理ですよ。おんぶしますよ」

「えっ、良いんですか?」

良いも何も、こっちは早くこの仕事を済ませないと、次へ行けない

「はい、どうぞ」

おばあさんをおぶって、車まで運んだ

思ったより重かった…

「本当にすみません」

「いえいえ」

「××病院までお願いします」

「わかりました」

近場の病院である

車を走らせる

「本当に昨日までここまでひどくなかったんですが、暑さのせいですかねぇ」

「そんな突然来るもんなんですかねぇ」

そんな「ねぇ」会話をしながら、病院に着いた

「1500円です」

「ありがとうございます」

料金を頂く

「あと、これ」

千円札を置かれた

「えっ?」

「おんぶ代です」

まあ、良いことをしたのかもしれない

やや自己満足に浸った出来事であった


8月5日(火) 54,450

日中はよく動くのになぁ

夜がさっぱりや




2025年8月4日月曜日

「実は先ほど主人が…」

 夜中に山の上の病院から配車依頼があった

23時過ぎやったやろか

病院の入り口に入ると、夜間入口のところに老夫婦が待っていた

「お待たせしました」

ドアを開けると、先におじいさんが乗車してきた

元気である

「早く乗らんかい!」

後からゆっくり乗車する奥さんに向かって、軽く怒鳴る

奥さんは返事もせずに乗車する

「本山までな」

おじいさんが行き先を言う

「わかりました」

「本山南町までお願いします」

奥さんも行き先を言う

具体的な住所を伝えたかったんやろか

「今言ったとこや、余計なこと言うな!」

またおじいさんが怒鳴る

奥さんは何も言わず外を見ている

「いやー、いつまでも暑いなぁ」

これは俺に対して言っているようである

「そうですね。暑いですね」

ここんとこ一日中交わしている定番の会話を少し適当に繰り返す

「ここは夜景がきれいやなぁ…」

山の上の病院である

見ると、神戸の夜景が眼下に広がっていた

確かにきれいだった

「本当ですね」

奥さんは何も言わず窓の外を見つめていた


やがて行き先が近づくと、奥さんが

「あ、そこの信号入ってください」

「わかりました」

「次の角で良いです」

「はい、えー2300円です」

奥さんから料金を受け取る

ドアを開ける

ドアを開けても、すぐには降りない

奥さんは少し躊躇するように、

それでいて、少し安堵した表情で

「実は先ほど主人が亡くなりまして…」

「えっ?」

運転席の後ろの席に目をやると

誰もいない

「主人はあそこの夜景が好きだったんですよ」


8月3日(日)  59,350 41回

久々の日曜出勤

日曜は出たら結構上がるのだが、

今日はあかんかったな

この時期は盆前に詰めて出るドライバーが多いから(お前もやろ)、日曜でも車が多い

まあ6万ほど出来たら上出来やけど