2023年2月28日火曜日

運賃改定ラッシュ

「もう最近はなんでも『値上げ、値上げ』やね。タクシーも値上げすんの?」

「いや…どうですかね(するやろ)。東京は昨年末(11月14日)に運賃改定してましたよね」

「関東は関東や!関西はそんな簡単に値上げせーへんやろ。しかも東京はもともと420円やったのが、500円になったんやろ。そもそもこっち(関西)より安いんや」

「いや、それは誤解ですよ。東京の初乗り距離は約1.1キロ(1.096キロ)で、こっち(大阪1.7キロ680円)より全然短いんですよ。惑わされたらいけません」

※大阪も「初乗り短縮」で、1.459キロ600円という料金もあるが、どちらにしても大阪の料金の方が安い(2023年2月現在)

「なんや、初乗りの距離が違うんか」

「はい。全国津々浦々、ほとんど初乗りの距離は統一されていません」

「わかりにくいな」

「仰る通りです。しかし、今年になって東京に続いて全国で運賃改定(値上げ)が行われる予定ですが、全国的に距離短(初乗り距離を縮めること)の流れになっています。数年後の次回の運賃改定では1キロで統一されるかもしれません」

「1キロ500円とか?」

「いや600円くらいですかね…」




2023年1月31日火曜日

雪の日の車内での会話

 「いやー、よう降ったね」

「よく降りましたね」

「道は大丈夫?」

「ところどころ滑りますけど、まだ大丈夫です」

「やっぱりプロやね、わたしら、(こんな雪道)よう運転せえへんわ」

「いやこれだけ積もると、怖がって出てこないドライバーもいますよ。安全を第一に考えるのであれば、こういう日に乗務を控えるドライバーの方が『プロ』なのかもしれません」

「そうか・・・でもあんたらがいてくれるから、わたしらも動けるし、病院にも行けるねん」

小太りで、薄いピンクのセーターを羽織っている年配のおばあさんは嬉しそうに言った。

年齢は80前後だろうか。

「こんな日は管理者の自分も現場に出られるし、雪が降ったらテンション上がりますよね。もちろん安全第一ですが」

「これから受験なんかで雪降ったら、受験生も大変やね。今年は孫が受験なんやけど」

「そうなんですか。お孫さん、そんな大きいんですね。そんな風に見えませんが(おきまりのお世辞)」

「そんなこと言われたらうれしいわ!こう見えても、孫7人おんねんで」

「そうなんですか!(そう見えますが)かわいいでしょうね」

「そら、孫はかわいいで。うちは娘ばっかりで、息子がおらへんかったからな」

「お孫さんは男の子が多いんですか」

「2人男の子やねん。一番上の子は阪大(大阪大学)行っとんねんで」

「(やっぱ男少ないな…)阪大ですか!」

「いや、大したことないんやけどな(笑)」

「いや、阪大はすごいですよ。自慢出来ますよ」

「そうか、こんなん、いろんなとこで言っとったらな、自慢や思われて敬遠されんねん。でも言いたいやろ(笑)。だから知らん人に言うねん」

「知らん人」で十分。

話を聞くだけで社会の役に立ってる?

こんな楽しい仕事はないな、と改めて感じた瞬間やった。

コロナも終わりつつあるし、これからまた最高の「知らん人」目指して、そろそろ現場に戻ろうかな。