2020年11月30日月曜日

ある日の何気ない車内の会話

「第3波?らしいですね」

「本当に、もう嫌になりますね」

「嫌になりますね」

「外に出るな、って言われてもねぇ」

「そうですよねぇ」

「病院で薬もらわないといけないし、買い物もしないと食べられへんしね」

「ステイホームって言ってもねぇ…1日中家にいたら、運動不足で他の病気になりますよ」

「ほんまに、ちょっと前までは外に出て運動せぇ言うて、今度は『出るな』やもんねぇ」

「嫌になりますね」

「ほんまに、嫌になるわ」

「タクシー運転手は水揚げなんぼの給料ですから、こんなのが続いたら商売になりませんわ」

「そうやんね。人が動いてなんぼの商売やもんね」

「そうなんです」

「ただ、こればっかりはどうにもならんからねぇ」

「そうなんです」

「感染者が1日何百人とか、1日何人亡くなったとか言うけど、ストレスで病気なる人も多いやろね」

「ほんまに、わたしらもこれ以上続いたら生きていけませんわ」

「今思えば、去年までは平和やったね」

「そうですね。そんなときでも人はなんやかんや不平不満言って生きてるもんですけど…」

「そうやね。何事もない1日に感謝して生きなあかんね」

「そう思えば、今もまだこうして普通に生きてるんやから平和なのかもしれません」

「そうやね…それでも嫌になるわねぇ」

「嫌になりますね」