2026年8月14日金曜日

タクシーストーリー第42話 事故③

 営業所に戻って、

事故報告書を書く

「免許証番号覚えてるか?」

報告書を渡してくれた無線の担当者に聞かれ

「いえ…」

「そらそうや(笑)、でもな、何度もこの(事故)報告書書いて、12桁もある番号を覚えてしまってる奴もおんねん」

「はぁ…」

「そうなったらあかんで(笑)」

「はい…あのー…これでいくらか(損害金)取られるんですか?」

「そら取られるやろ。タクシー会社は任意保険の加入は義務つけられてるけど、死亡事故でもなければ保険は使わへんからな。保険の掛け金上がるから」

「どのくらい取られるんですか?」

「双方の車両の修理金の3割?取られるらしいで」

「3割…双方10万10万なら、6万円ですか」

「給料から天引きやろ」

「…」

6万円ということは、売上で10万くらいが消えるということか

仕方ない

事故の状況の図面を簡単に手書きで書く

こんな社内の報告書は、法律上のものでもないし、

事故の後、メンタルがボロボロのときにこんな書類を書かされるのは拷問でしかない

汚いスチール机についた、得体のしれない茶色いシミを見つめながら、

2度と事故は起こしたくない

と思った

やっとこのタクシーの仕事が楽しいと思い始めた頃、

事故がどれほど精神的につらいか

実感した

自由がある反面、責任も重い

何より、プロのドライバーとして、自尊心がボロボロになる

誰か先輩ドライバーが言っていたのを思い出した

「(タクシーは)気楽で楽しいで。事故さえ起こさんかったら」


8月13日(木) 68,730 43回

盆休チャレンジ2日目

関西は台風15号の影響もなく

それでも盆休はやはりまあまあ忙しい

悪くなかったんちゃうかな




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