2011年10月19日水曜日

10月18日(火) 晴 26点~100歳の重み

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人はなんとなく100歳という節目を目標に生きているような気がする

少し前まではほぼ不可能だった年齢だが、

前回(2010年)の国勢調査では約4万7千人の100歳を超える高齢者が日本にはいるらしい

まあしかしこういった数字もあやしい部分もあるし、

実際はもっと少ないはずである

しかも現在では毎年2万人を超える方が100歳を迎えられて、

そしてほぼ同数の100歳高齢者が亡くなっている

そう考えると、

100歳という数字は人生のゴールテープである

と言っても過言ではないかもしれない。

常連さんで、

このゴールテープを間近にされていた方がいた

よく夫婦でタクシーを使って、スーパーから家まで往復されていたYさん

http://cooldriver.blog.eonet.jp/taxi/2009/12/post-f519.html

夫婦で90歳を超えている例は他になく、市で表彰されたらしい。

今年の春くらいからやろか

ついにご主人が施設に入られた。

施設へお見舞いへ行った帰りに、奥さんがたまにタクシーに乗られた。

「施設に入っても口が悪くてかなんわー」

「元気な証拠やないですか」

「看護婦さんが食事に『毒を入れてる』ゆうて食べへんねんで」

「はぁー・・・」

「なんでそんなことせなあかんの」

「100歳を目前にして、ナーバスになってるんですかね」

「まあね、あんなんでも何とか100までは生かせてあげたいね」

「(誕生日は)いつなんですか?」

「10月10日」

「(100を迎えるには)なんとなくいい日ですね」

そんな会話をしたのが、1ヶ月くらい前やったやろか

病院は知っていたし、10月10日はなんとなく覚えやすかったので、一度顔出してみようかと思っていたのだが・・・

この日息子さんが久々に乗られた。

息子さんと言っても、もう70歳を超える方である。

「おう!」

「どうも!お久しぶりです」

「今日もマージャンですか?」

「そうや」

「いい天気で良かったですね」

「マージャンするのに天気関係あらへん」

「良いに越したことないやないですか」

「・・・親父逝ったで」

「はい?」

「死んだわ、ついに」

「・・・」

「病院運び込まれて4日ほどや、まあ苦しまんと逝けたんちゃうか」

「・・・いつやったんすか?」

「9月の20日」

「・・・あと20日ですか」

「そう、あと20日や」

100歳を超える高齢者の数は人口比約0.03%

100人に一人到達出来るかどうかというゴールテープ

3万6千500日を生きてきて、

ゴールテープを意識し続けてきて、

あと20日

あと20日か・・・

都市部に比べてローカルの運転手の良いところは、

常連のお客さんとある程度連続した関係を持てることである

それなりに長くやっていると、いろいろと思い出深い方も多い。

99歳でもプライド高く、胸を張っておられた姿が印象的やった

自分が99まで生きられるとは思わないが、

死ぬ間際にはきっと思い出す方の一人やろう。

10月18日(火) 晴 高21 低10
営収 26,780(10,460-16,320)
12(6-6)回
13.50(7.50-6.00)時間
MAX 9,830

苦しい乗務やった

昼間から動きがイマイチで、あたりも悪く

終電待ちで17点

終電の並びで最後のチャンス

俺の順番の客を見ると、

若い女性・・・

若い女性は高い確立で近い

近かろうと通常なら若い女性の乗車はうれしいものだが、

最後はちょっと別である

しかしそれが(電車乗り越し)遠方

助かった(かわいそうやろ)


2 件のコメント:

  1. あたしはもうすぐ65。で、100歳まで生きるとすると今まで生きてきた時間の約半分が残ってるって勘定になるわけで考えただけでうんざりしちゃう。後10年も生きりゃ十分って感じ。
    敬老手帳が送られてきて、いよいよ本格的な老人なんだなぁ・・・なんて考えては見ても特に感慨もなく。悠々自適の隠居生活が出来るほど年金があればまた別なんでしょうけどね。それに、結婚せずにずっと一人暮らしだったってのも理由の一つかも。

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  2. imomushiさん

    65ですか、まだまだやないですか。
    ちょうど数日前に100歳でフルマラソン完走したなんて信じられないニュースがカナダでありましたが、あの人80代からマラソン始めたらしいですね・・・

    でも生きるために何かをするってのも空しいですし、何かしたいから生きるってのが理想なんだと思います。だからと言っていつまで経っても、まだ何か出来るあれもこれも・・・なんていうのもかっこ悪いですし、あるところでスパッとやめるのがかっこいいですよね。タクシーもそうですが、まだ何か(仕事)ありそう・・・なんて引きずってる運転手は見てて痛いですよ。

    良い意味で「もう(死んでも)ええわ」と思えるように生きていきたいです。わたしは30代ですが、既にそう思えるときもあります。

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