2016年12月31日土曜日

2016年を振り返って

今年の大きな動きは投稿でも触れたが、やはり東京での初乗り距離短縮だろう。

年明けには早くも実施に踏み切るとのことだが、川鍋会長を始め東京タクシー協会のスピード感には頭が下がる。

東京タクシー協会

サイトも分かりやすい。

この初乗り距離短縮が営収にどのように影響するかはまだ判断が難しいところだが、乗務員不足になってきている今となってはそれほど悪いことにはならないはずである。

運転手目線ではね

利用者目線では、当然タクシーが捕まりにくくなる。

「売り方」の幅が広がるわけだから、乗務員としても今後はより技術が問われてくる

優秀な運転手はより営収を上げてくるんやないかな。

全国的に見たら、東京という一部分に過ぎないが、そんなステージが出来上がってきていることにはワクワクするよね。

東京のドライバーには是非タクシーという職業イメージ、ブランドを高めてもらいたい一心である。


一方で目を背けてならないのが、高齢ドライバーによる事故

従来から目についてはいたものの、今月3日には福岡で複数の方が亡くなる大きな事故が起きてしまった。

64歳という年齢はタクシードライバーとしても、一般ドライバーとしてもこの時代決して「高齢」とは言えないところで考えさせられるが。

こんな記事もあった

これも大きなショックである(なんかフォント大きいぞ)

勘違いしてはならないのは、

高齢だからと言って危ないということはない

長年ハンドルを握ってきた多くのベテランドライバーは卓越した技術を持っている


それを踏まえた上で、

やはり若手のリクルートの重要さを切に感じるところである


今年も1年お疲れさまでした

無事故で1年を終えた多くのドライバーが世界中でうまい酒を飲んでいることやろう


また来年もタクシーにとって良い年でありますように



2016年11月27日日曜日

地球タクシー

NHKBS1の地球タクシーという番組を観た。

http://www4.nhk.or.jp/P3607/

いやぁ、良かったよ。

何ていうか、海外のタクシーの世界を見ると、純粋に

タクシーって良いな

と思える(国によるけどな)。

なぜか日本では「タクシー」または「タクシー運転手」という言葉にネガティブなイメージが付きまとってるけど・・・

25日の放送はタイのバンコク、

人口は約820万人、大阪府と同じくらいの規模の街になる。

まずバンコクのタクシー料金は、

初乗り 35バーツ(1キロ)

現在のバーツのレートが約3円だから、

初乗り 105円

となる。

ちなみにバンコクの屋台でヌードルを食べると大体35バーツ程度らしく、

タクシーの初乗りがラーメン1杯の料金と比べられてきたことがグローバルな理論であったことが証明されている

その後400メートルごとに2バーツ(6円)づつ上がっていく。

要するに1キロ 5バーツ(15円)となり、

前回の投稿で重要視したフラッグフォール(乗車料金:距離に関係なく乗っただけで請求される料金)は30バーツ(90円)となる。

東京の料金と比べると、

キロあたりの料金が約320円だから50倍以上するにも関わらず、

フラッグフォールは東京(約87円)の方が安い…

ここでも東京の料金の(ドライバーにとって)非効率さが分かるかけだが、

この番組の趣旨はそんなところでなく・・・(なら言うな)

まあ世界基準で言えば、多くの都市で

タクシーというのはリース制、または自分で買うものであり

リースなら1日の損益分岐点が約2000バーツ(6000円)とのこと。

1キロ15円で6000円やで・・・

実際それなりに生活費稼ごうと思えば1万円はほしいだろう。

タクドラならどれほど厳しいか理解出来るはずである。

50回の乗車(5250円)があったとして、そこからさらに300キロの「実車」加算メーターがあってやっと1万円近くまで届く。

半日の交代制として、10~11時間で4,500キロ走らないといけない。

400キロなら実車率90%ほどの数字が必要である・・・

しかしこの番組の趣旨はそんなところではなく・・・(どうしても数字が気になる奴やな)

そんな都市でタクシーに乗るドライバーの人間模様を描いている

同性愛者あり、夫婦ドライバーあり・・・ドライバーの多くが地方出身者であることも都市タクシーの実情をなぞっている。

そのドライバーの一人として紹介されたカムロンさん、

現在40歳過ぎで、タクシー歴は約10年、

30歳位まではムエタイの選手だった

10代で夢を追いかけバンコクに出てきて、

ラーチャダムムーンスタジアムというムエタイの聖地での試合も2回経験した。

最初のときは緊張しすぎて負けたが、

2回目のときは勝利し、

その勢いで6試合連勝した。

夢がもう少しで手の届くところまで来ていたが、

そこから連敗。

1試合でファイトマネー10万バーツ(30万円)を稼いでいたカムロンさんは、貯めた金でタクシーを購入、ドライバーに転身した。

今でもタクシーでその聖地スタジアムの近くをよく通り、

また今は新しい夢を描いている

笑いながら言った。

マイペンライ(大丈夫)



26日の放送はポルトガルのリスボンだった。

趣ある街並みを走るタクシー

ある年配ドライバーが言っていた。

若い頃いろんな仕事を転々として、タクシーの運転席に座ってからはもう30年、

離れられなくなった

良いときも悪いときもある。

でもこの仕事は金持ちにはなれないね。


タクシーに乗っていると、いわゆる「金持ち」階級の人たちを乗せる機会も多い。

でも運転席に座っていると、なぜかいつも思った。

別に金持ちになれなくても良い

でも夢だけは持ち続けたい・・・




2016年10月17日月曜日

タクシー料金の考察

このところ話題になっている東京のタクシー初乗り距離の短縮については非常に興味を持って観察している。

都内のタクシーの初乗り料金が410円! 歩合制のドライバーは戦々恐々


こちらの記事の内容は初乗り料金が下がることで

乗客のタクシー利用が増える

という東京ハイタク協会の川鍋会長の主張と、

「それはないんじゃないですか」

という運転手の不安の両方を取り上げ

だから何が言いたいねん

という形で締めくくられている(お前のブログも人のこと言えんやろ)。

・・・

そんなことは良いとして、

過去にもこのブログでは公開しているが、

タクシー料金の計算方法

というのをお教えしよう(上から目線やな)。

この計算方法は俺が開発したものだが、意外と知られていない(ほんまかいな)。

タクシー料金は大きく、

乗車料金+距離料金

に分かれる。

乗車料金とは英語でいうところの「フラッグフォール(fragfall)」

日本では「メーターを倒す」などと表現するが、昔のメーターは実際に「空車」という表示を手動で「倒す」ことによってメーターが動き出したわけである。

恐らく海外では旗(Frag)を上げていて、乗車したときにその旗を降ろした(Fall)のだろう。

その旗を降ろしたときに発生する料金、

乗っただけで払わなくてはならない料金が「乗車料金」となる

ちょっと難しいがこれは「初乗り料金」とは異なる。

そこにプラスして「距離料金」が加算されるわけである

まずは「距離料金」の計算だが、これは単純に「加算料金」となるわけだが、

わかりやすく1キロに換算することとする。

計算式は、

1000÷加算距離×加算料金

が1キロごとの距離料金となる。





現在の東京の料金に当てはめると、

1000÷280×90≒321.4

となる。

そして「乗車料金」だが、

一般的な公式は

初乗り料金-(初乗り距離÷加算距離×加算料金)

となる。

東京では、

730-(2000÷280×80)≒87

約87円と出る。

ちなみに上の「1キロあたりの料金」を使って。

初乗り料金-(1キロあたりの料金×初乗り距離)

でも計算できる。

730-(321.4×2)≒87

上と同じ結果となる。

要するに東京の現在の乗車料金はたったの(・・・と表現して良いだろう)87円なのである
























こちらの表を見ると、初乗り運賃は

東京 730円

ニューヨーク 260円

ロンドン 302円

※この表の為替レートは古いもので、現在(2016年10月17日)のレート1ドル104円、1ポンド126円に換算した。

東京は先進国の中でも圧倒的に高い料金に見える。

しかし「乗車料金」を計算すると、

東京 87円

ニューヨーク 208円

ロンドン 252円

となり、現在でも東京の乗車料金は圧倒的に安いことが分かる。

おさらいをすると、タクシーの料金は

乗車料金+距離料金

であり、短い距離での利用であれば乗車料金が安いほど相対的に「安い」ことになる。

要するに東京の(又は日本の)タクシー料金は

今でも近距離利用にお得に設計されている

ということになる。

これが、今回の実験では

初乗り料金 410円

初乗り距離 1059メートル

加算料金 80円

加算距離 237メートル

となり、上の計算式に当てはめると、

乗車料金 53円

1キロあたり 338円

となる。

距離料金はやや値上げしているものの、従来でも激安だった乗車料金はさらに値下げとなってるのである。

ここで疲れたので、この料金についてどう考えるかは

あなたの判断に任せます(だから何が言いたいねん・・・)


2016年9月27日火曜日

季節外れの怪談話

終電間際、駅へ向かう下り坂でアクセルを踏んだ。

その先の信号を抜けたら駅のロータリーに入る。

信号は黄色に変わった。

ここで止まれば、国道を横切る信号がまたゴーサインを出すまでには2分ほど待たなければならない。

この時間帯の2分は永遠に近い。

北から国道を降りてくる空車のタクシーが、吐き気がするほど駅に向かって俺にその背中を見せていくことだろう。

しかし、そんなことはどうでも良い。

この時間はタクシーが支配する世界である。

客はどこにでもあふれている。

それでも、俺はその目の前の信号を突き破る衝動に駆られた。

今、そこにいる客こそが俺の「相手」だ。

それはドライバーの直感というか、説明出来ないこだわりであり、「運命」である。

我々は運命を大切にし、その運命の中で生きている。

俺は交差点を抜けた。

後方から、かすかにクラクションの音が聞こえた。

ロータリーに向かうきついカーブを曲がるセドリックのタイヤが音を立てた。

駅のタクシー乗り場には、5,6名の客が並んでいた。

その先頭にいたのは、若い女性だった。

やはり俺の勘は当たっていた。

平日の夜、後ろに並んでいたのはみなスーツを着た普通のサラリーマン風の男性であった。

夜はもう少し肌寒いくらいの風が吹いていたが、女性はオレンジのタンクトップとショートパンツ姿だった。

長い髪が、その顔をかくしている。

ドアを開けた。

「どちらへ行かれますか?」

女性は顔をあげなかった。

酔っぱらっているのだろうか。

「××団地まで」

「分かりました」

それほど遠くないが、まだ夜は長い。

女性の乗車は、平日の夜の気分を少し和らげてくれる。

俺はさっきタイヤを鳴らして走ったロータリーのカーブをゆっくりと曲がる。

「大変でしたね」

ちょっとびっくりした。

話しかけてくるような雰囲気はなかった。

「な、何がですか」

「大変だなぁ、と思って」

「仕事のことでしょうか」

「事故」

「事故?」

俺は前方に目を向けた。

パトカーや救急車のランプが交差点を明るく照らしている。

さっきのクラクション?

「大きな事故でしたね」

ちょっと違和感があった。

すぐ目の前の事故…なぜ「過去形」なんだろう。

大きな交差点に差し掛かった。

俺は事故の状況を見ようと、スピードを下げた。

交差点には、黒いセドリックとクシャクシャになった自転車、倒れた女性が救急車に運ばれている。

オレンジ色のタンクトップ…

俺は後部座席を見た。






2016年8月25日木曜日

初乗り距離短縮は成功するか


初乗り「410円」タクシー、「お得」と損の分岐点 東京都心で実験始まる



久々に興味深いトピックである。

ウーバーの話題にはことかかないが、より身近な話題である。

もともと初乗り距離の短縮には賛成だったが、規制でがんじがらめのこの国で、東京のような巨大都市で手続きがすんなり通ってしまったのは「驚くべき結束力」である。

大阪は5・5割さえ未だ解除出来ていないのに・・・

調査結果公表に期待である。

2016年7月5日火曜日

タクシーの広告的価値

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ05H5E_V00C16A7000000/?n_cid=NMAIL002

こういうの面白いよね。


タクシー会社は運賃が収入の大半を占める。日本交通は広告を新しい収入源の1つにするモデルの確立を目指す。

タクシーの広告的価値ってのをもっと活かしていきたいよね

タクシーって、都会では本当に目につく乗り物で戦略的に広告をすれば、大きな利益を生み出すことが出来る。

グーグルが何故ここまで成長したか

とんでもなく高価なサービスを無料で提供している。

どこから利益を得ているかって、広告なんですよ

タクシーだって、このモデルを活かせば、無料で走らせることも夢ではない。

例えば、ユニクロの広告をペイントしたタクシーに乗って、ユニクロへ行けば無料とか。

あるイベント(東京モーターショーなど)を広告して、そこへ行く場合は無料とか。

ウーバーなんて、もはや敵やない…

というか、ウーバーに先にこれ(広告収入による無料旅客輸送)をされてしまえば、「タクシー」は終わるかもしれない。

死活問題やね。

2016年6月30日木曜日

Waiting For The Time

2016年もはや半分を終えたこの頃ですが…

こんな、ありがたいコメントを頂きました。

初めまして、以前から何度かブログを拝見させて頂いている者です。

まさに今退職しタクシードライバーになるべく面接と健康診断も受けて合否の連絡待ちの40代後半からひと言。

貴方のブログの影響力は貴方の思っている以上に沢山の人の人生を左右しています。

あなたが知らない地域の沢山の人達にも。小遣い稼ぎのアドセンスブログだったかも知れませんし、貴方に更新出来ない環境があるのかもしれませんが、ひと言だけ言わせて下さい。

更新を待っている人が全国に沢山居る事を忘れないでください。

泣けるねぇ…

このところ少し更新回数は減ってはいるものの、かつては本当に必死に投稿してたよね。

自分の投稿読み返しても気持ちが入ってた。

じゃあ、今は気持ちが離れてるのか?

と言われると難しいけど、時間はかかるかな、というのは感じてる。

タクシー特措法が施行されて、

要するにタクシー事業に対する参入規制がかけられて、

全国的な運転者登録が義務付けられ、

規制にがっちり守られて、今は少し安泰的なところがある

2002年、小泉政権による規制緩和で先の見えない状況になっていたタクシー業界を変えたいという大きな志を持って始めたブログだが、

今は逆に法律に守られてしまった

「守られてしまった」という表現は変かもしれないが、

やはり何か違う、これで良いんやろか…

という想いはある。

タクシーの良さって、日本全国、もっと言えば世界中のタクシードライバーみんながチームで、自分たちだけで何かを創れて、何かを守れて、

そして何かその強いプライドがあって…

でも公共規制に守られてしまうと、その我々が持ってる強い力、

自然治癒能力というのかな

そんなものが薄れてきている気が、今してます。

同じプライドを持った仲間だと思っていた人たちも、ちょっと違った空気が感じられて…

ちょっと楽しくないな、というのは今少しある

でも、こんなんで終わるわけなくて、

また面白い波が来ることは分かってて、

だから今は少し時間がかかるかなと。

それまで、また精進して、いろいろ勉強していきます。

ここだけの話、ウーバー入れたら良いと思うよ。

構造的に日本はタクシー不足になっていくのは目に見えてるし、そんな刺激に耐えられる数少ない先進国の一つだと思う。

またこの業界が活性化して、世界に誇れる新しいステップを示せる

そう思ってます。

機を見て、投稿は続けていきますよ(アドセンス目当てか)。

2016年4月30日土曜日

タクシー初乗り料金値下げ

http://www.j-cast.com/2016/04/08263442.html?p=all

今月始めに話題になった、東京におけるタクシー初乗り料金の値下げだが(投稿おそいねん)、

いろいろと議論はある中で、

個人的には賛成である

要は、タクシーの収入を増加させる可能性が高いからである。

その上、多くの利用者にとっても益になるはずである。

タクシーの利用者、特に東京のような都市部にあっては近場利用がその大部分を占める。

いわゆるワンメーター、2キロ以内の利用者には、間違いなく「値下げ」となる。

3キロならどうやろう

信号等の待ち(1分45秒90円)を考慮せずに計算すると、

現行でちょうど1000円

東京日本交通が申請している新料金(初乗り1.059キロ410円、加算237メートル80円)では、

3キロ1050円

2キロでちょうど現行料金と同じになるように設定しているらしいが、利用の多い3キロ程度でもほとんど変わらない。

それでは、10キロでは?

現行で3250円

新料金では3370円

このくらいになると少ないながら電車の乗り継ぎ等の面倒を避ける利用で、タクシーの便利さを実感させる距離かもしれない。

30キロでは?

現行で9730円

新料金で10170円

ここまでの利用になると一般利用はほとんどなく、接待や何かしらのトラブルになり、価格弾力性はないと言える。
 
初乗り値下げの効果により、利用者が増加し、遠方乗車による売り上げ向上効果が重なれば、

タクシー1台あたりの営収が増加するということになる(そう簡単には行かへんやろ)

また410円という微妙な初乗り料金

恐らく(500円で)お釣りは取らないでしょう

チップが増えることも期待して、賛成に1票を投じさせてもらいます。

2016年3月29日火曜日

タクシーのリース制度

突然だが、日本のタクシーを考える上で

タクシーのリース制度

という知識をなしでは語れないところがある。

http://gothamist.com/2016/03/28/taxi_medallion_owner_will_pay_75000.php

上はニューヨークのメダリオンオーナーが過剰なリース代を請求していたことで訴えられ、多額の補償金(約1億円)を支払わなくてはならなくなったというニュースである。

と言ってもなんのことだか意味が分からないだろう。

まず「メダリオンオーナー」とは、

タクシーの営業権を持つ事業者である

日本で言うところの「タクシー事業者」とは少し異なる。

アメリカでは、というかいくつかの先進国の都市では、

タクシーの営業権が市場売買されている

特にニューヨークなどではその価値は非常に高く、投資対象としても魅力の高いものとなっている

そこにつけ込んだのがUber(ウーバー)ということになってくるが、それはとりあえず置いておこう。

メダリオンを複数持って、車両を保有し、

その営業権と車両をドライバーに貸して(リース)ビジネスをしているのがここでいう「メダリオンオーナー」となる

ちなみにメダリオンを一つだけ保有して、自分で車両を購入し、自分でタクシー営業をしているドライバーもいる。

日本でいうところの「個人タクシー」である

個人タクシーについては、東京もニューヨークもそれほど位置づけは変わらないが、

違いは端的にいうと、日本(東京)では個人タクシーの権利を取るために時間(経験)が必要であり、ニューヨークでは金が必要になる。

現在メダリオンの価格はウーバーの影響で急落しているが、

それでも一つ60~70万ドル(7~8千万円)で取引されている

昔は「いつかは自分でメダリオンを手に入れて・・・」みたいな時代もあったようだが、現在は一般人が手に出来る権利ではない。

何年か無事故無違反でがんばれば個人タクシーの権利を取ることが出来る(今はかなり難しいけどな)日本はまだ夢があると言える

そこでビジネスとしてメダリオンを所有し、それをリースする事業者(タクシーフリート)が多く存在するわけだが、

上のような悪徳業者が出ないように、

タクシーリースキャップルール

という法律でリース料の上限が定められている。

ちょっと内容は複雑なので、また細かく精査してみるとして・・・

週に1200~1300ドル(約14~15万)くらいが上限になってるのかな

1日2万円くらい、フリートはこれを朝晩で分けて貸したりするわけだが、

燃料費はもちろんドライバー持ちなので、うまくすれば一月(車両や駐車場のコストを引いても)30万くらいの利益にはなるんやろか。

日本でも一部の業者が「リース制」などという形態(実際は本物のリース制ではない)を取っていて、

その言葉が悪徳業者の代名詞として独り歩きしているが、

世界的にはタクシービジネスの標準的な形であり、

そこを知ることで、日本における「法人タクシー」とは何かを語っていかなくてはいけない。

今日はこの辺で・・・(次はいつになるんや)

2016年2月11日木曜日

タクシー初乗り運賃

前回も触れたが、タクシーの初乗り運賃が議論になってるのは、個人的には面白いなと思っている。

タクシー初乗り運賃、全国でさまざま どう決める? 


これについては全国一律にする必要もないし、全国的に違いがある中で競争していくのが一番良いのではないだろうか。

初乗り運賃は様々というのは知られているが、意外と知られていないのが、

「初乗り距離」が地域によって違う

ということである。

東京特別区が700~730円(2.0キロメートル)、名古屋が460~480円(1.264キロメートル)、大阪が640~660円(2.0キロメートル)、四国の愛媛が530~570円(1.3キロメートル)、福岡が630~670円(1.6キロメートル)、沖縄が480~500円(1.75キロメートル)となっている。上限と下限には20~40円の幅はあるが、「上限に設定している事例が多い」(国交省自動車局旅客課)。


東京2キロ、名古屋1.264キロ(この数字なんやねん・・・)、大阪2キロ、愛媛1.3キロ、福岡1.6キロ沖縄1.75キロ…

これだけの違いがあるんですよ。

こういった地域の違いがあるのはすごく良いことだと思うが、そこで

もっと地域ごとに競争があればもっと利用者にとっても面白いし、

タクシーがもっと議論されるきっかけになるはずなんですよ。

それが残念ながらまだない。

(タクシー)業界を守る意識がまだ優先してることは否めない

これでは業界は成長していけないよね。
日経は(タクシーに関しては)あまり好きやないけど、今回の記事では良い視点を持ってることは認めないといけない。

1キロあたりで各地域の上限額で比較すると、最も高いのは愛媛で438円、最も安いのは沖縄で286円だった。北海道と福岡は同額で419円、名古屋は380円と東京(365円)・大阪(330円)より高い。

ここやね。

地域ごとに違いがある中で、

「1キロあたりの料金」

という共通の基準を示すというのは、画期的やね。

従来はどうしても

「初乗り料金」

という基準に縛られていて、利用者も、

初乗り距離が違う

という知識がないから、なかなか見えにくい部分があった。

これを機会に全国的に、

初乗り料金でなく、1キロあたりの料金で議論をすべきやと思うね

タクシー利用者の基本的な利用傾向は、

1キロ、3キロ、10キロ(以上)

という形に分けられる。

しかしその「使う理由」と、「他の交通機関との競争」という面では大きく違ってくる。

1キロ利用者は、他の交通機関(バス、又は歩き)はある。

しかし歩けない(高齢者、タクシーでないと行けない)ということになる

3キロ利用者は、他の交通機関(バス、電車)はある。

しかし急いでいる(タクシーでないと行けない)ということになる

10キロ利用者は、他の交通機関(郡部、又は深夜)はない。

タクシーしかない

ここは料金は関係ないわけですよ。

悪いけど、料金戦略的に意識する必要はないカテゴリーになる。

ここを意識している大阪(5千円以上半額)は悪いが愚かとしかいいようがない

俺は極論すると、

大阪がタクシーをおかしくしてる

と思ってる。

大阪が変われば、日本のタクシーが変わるよ

そのくらい大阪はアホやね(あんた社長さん見てたらクビになんで)。

まあみんな(業界の連中は)分かってるよね。

若い奴らがタクシーに乗りたくなるのはどうすれば良いかを

タクシー楽しいよ

それをもっとみんなに知ってほしい。

(大学)新卒もね、タクシーもあるんやで。

めっちゃ勉強出来るよ。

俺の資格見てみいや(天狗か)。

タクシーバカにすんなってね

そこをね、知ってもらうために(酔っ払いながら)がんばってます。


2016年1月28日木曜日

タクシー初乗り距離短縮

年明けの投稿がまた遅れてしまったが・・・(やる気あんのか)

2016年は年明けから株価の暴落・・・

というのも今回は中国不安が取りざたされており、ここ数年の観光需要の高まりが言うまでもなく中国人旅行者に起因していることを考えると不安が残るところである。

タクシーも都市部を中心に「爆買い」の恩恵を大きく受けている

そんな中、今年気になる動向としては、

国交省 タクシーの初乗り距離を短縮で運賃も安く 来年度から実証実験を開始


この実証実験を今年東京で行うことがほぼ決まっているようである。

東京都市部全域で行うかどうかはまだ定かではないが、初乗り距離の変更については個別の業者では出来ないので、少なくとも一定の地域のまとまった車両で実施されることになる。

具体的には、

初乗り1.16キロ 460円 (加算280メートル 90円)

又は

初乗り0.88キロ 370円 (同)

というイメージである。

現行が、

初乗り2キロ 730円 (同)

なので、どちらにしてもインパクトはある。

そもそも初乗りの距離など知らない利用者も多い中、名目料金が大幅に下がるということになる。

現状でも2キロ以内の利用者が多い中で、乗車回数が同じとすれば間違いなく営収は下がる

要点は、

この措置で利用者が増えるか

ということである。

俺は元々初乗り距離短縮推進派であったが(長い名の派閥やな)、

営収が下がらないという確信はない

というか、当初は間違いなく営収は下がる。そして、

時間をかければ必ず利用者は増える

しかしその「時間」は恐らく年単位であろう。

行うと決まっている以上、タクシー業界がその「時間」に対してどれほどの耐性があるかという実験になるはずである。

言い方を変えれば、

既存のドライバーにとっては我慢の実験になる

しかし、これから入ってくるドライバーは従来の「初乗り2キロ時代」を知らない。

しかもタイミングによっては、

利用者がどんどん増えていくのを実感することになる

さらに

短い利用者が増えることは、「流しの技術」も今までより活きてくる

ロングボールを多用する退屈なサッカーから、ショートパスをつなぐエキサイティングなサッカーに移行するように・・・(「ロングボール」十分エキサイティングやろ)

・・・要するに

タクシー乗るなら今でしょ

ということで、今年もよろしくお願いします(投稿もショートで良いから回数増やせ)。