2017年2月11日土曜日

大阪の地理試験対策

若い方から下のようなコメントを頂いたので、引用させてもらいます↓

私事で申し訳ございません。今月から大阪市のタクシードライバーになる22歳の者です。
 「運転が好きだ」という単純な気持ちで求人に応募したら幸運にも採用されたのですがハッキリ言って方向音痴で大阪市にもタマに遊びで訪れるだけでカーナビを利用してやっと目的地に行けるレベルです。道路の名前も、駅の名前も分かりません。
 面接官の人は「2、3回乗ったら覚えるよwww」と仰っていたのですが不安で堪りません。
 一応、「御堂筋がここで、その西が四ツ橋筋で・・・」と勉強はしています。
 「ここを押さえると良いよ」といったアドバイスを頂けないでしょうか。 よろしくお願いします。

この方は、これからタクセン研修を経て大阪市の地理試験を受けることになるはずで、その「傾向と対策」についてのアドバイスをということだろう。

地理試験に対するわたしのアドバイスは、

寝る間を惜しんで勉強しなさい

ということやろか(笑)。

大阪においては、とりあえず縦の筋と横の通りを覚えるのは基本中の基本。

中之島にかかる橋も基本。

国道の交差点…ちなみに国道1号線と2号線は「梅田新道」で分かれてるんですよ(現役タクドラには笑われるような知識やな)。

ホテル、病院…そこまでのルート…

当然地理試験など机上のもので、実際の乗務においては氷山の一角の知識でしかない。

でもそれをどれだけやるかが、その後この仕事をどれだけ楽しめるかというバロメーターになるんよね

合格すれば良いというもんでもないんですよ。

俺は死ぬほど勉強したけど、地図とにらめっこするのはほんまに楽しかった(今でも地図大好き)

大阪のドライバーさん、他にもアドバイスあれば、よろしくお願いします。

2017年1月26日木曜日

タクシー車内の会話は売れる

タクシー車内での会話は売れる

というと、今どきドラレコ録画している会話を闇市場で売買する

なんていうコンプライアンスに反することを想像する人もいるかもしれないが

そうではない。

確かにタクシー車内では、そこに誰もいないかの如く企業秘密を話すビジネスマンから、知り合いにも話せないような不倫の話など、

金を払っても聞きたいような、おもろい会話に溢れている

しかし、それはもちろんタクシーという箱に金を払っている利用者の秘密であり、公開すべきものでも、売れるものでもない。

タクシードライバーだけが聞ける役得である

それでは、一体何が売れるかって?

街の情報やね

街の飲食店、渋滞箇所や時間帯、抜け道、穴場スポット、有名人など

タクシー車内だからこそ知ることの出来る情報は満載である。

今現在ネットでも得ることの出来ない情報も多い。

それをデジタル化すれば、それは「売れる」という話である。

そんなことをやってみたいなぁ…と思いつつここ数年(いつになったら出来んねん)

今年こそ、何か始めたいなぁ。

ご協力お願いします。

2016年12月31日土曜日

2016年を振り返って

今年の大きな動きは投稿でも触れたが、やはり東京での初乗り距離短縮だろう。

年明けには早くも実施に踏み切るとのことだが、川鍋会長を始め東京タクシー協会のスピード感には頭が下がる。

東京タクシー協会

サイトも分かりやすい。

この初乗り距離短縮が営収にどのように影響するかはまだ判断が難しいところだが、乗務員不足になってきている今となってはそれほど悪いことにはならないはずである。

運転手目線ではね

利用者目線では、当然タクシーが捕まりにくくなる。

「売り方」の幅が広がるわけだから、乗務員としても今後はより技術が問われてくる

優秀な運転手はより営収を上げてくるんやないかな。

全国的に見たら、東京という一部分に過ぎないが、そんなステージが出来上がってきていることにはワクワクするよね。

東京のドライバーには是非タクシーという職業イメージ、ブランドを高めてもらいたい一心である。


一方で目を背けてならないのが、高齢ドライバーによる事故

従来から目についてはいたものの、今月3日には福岡で複数の方が亡くなる大きな事故が起きてしまった。

64歳という年齢はタクシードライバーとしても、一般ドライバーとしてもこの時代決して「高齢」とは言えないところで考えさせられるが。

こんな記事もあった

これも大きなショックである(なんかフォント大きいぞ)

勘違いしてはならないのは、

高齢だからと言って危ないということはない

長年ハンドルを握ってきた多くのベテランドライバーは卓越した技術を持っている


それを踏まえた上で、

やはり若手のリクルートの重要さを切に感じるところである


今年も1年お疲れさまでした

無事故で1年を終えた多くのドライバーが世界中でうまい酒を飲んでいることやろう


また来年もタクシーにとって良い年でありますように



2016年11月27日日曜日

地球タクシー

NHKBS1の地球タクシーという番組を観た。

http://www4.nhk.or.jp/P3607/

いやぁ、良かったよ。

何ていうか、海外のタクシーの世界を見ると、純粋に

タクシーって良いな

と思える(国によるけどな)。

なぜか日本では「タクシー」または「タクシー運転手」という言葉にネガティブなイメージが付きまとってるけど・・・

25日の放送はタイのバンコク、

人口は約820万人、大阪府と同じくらいの規模の街になる。

まずバンコクのタクシー料金は、

初乗り 35バーツ(1キロ)

現在のバーツのレートが約3円だから、

初乗り 105円

となる。

ちなみにバンコクの屋台でヌードルを食べると大体35バーツ程度らしく、

タクシーの初乗りがラーメン1杯の料金と比べられてきたことがグローバルな理論であったことが証明されている

その後400メートルごとに2バーツ(6円)づつ上がっていく。

要するに1キロ 5バーツ(15円)となり、

前回の投稿で重要視したフラッグフォール(乗車料金:距離に関係なく乗っただけで請求される料金)は30バーツ(90円)となる。

東京の料金と比べると、

キロあたりの料金が約320円だから50倍以上するにも関わらず、

フラッグフォールは東京(約87円)の方が安い…

ここでも東京の料金の(ドライバーにとって)非効率さが分かるかけだが、

この番組の趣旨はそんなところでなく・・・(なら言うな)

まあ世界基準で言えば、多くの都市で

タクシーというのはリース制、または自分で買うものであり

リースなら1日の損益分岐点が約2000バーツ(6000円)とのこと。

1キロ15円で6000円やで・・・

実際それなりに生活費稼ごうと思えば1万円はほしいだろう。

タクドラならどれほど厳しいか理解出来るはずである。

50回の乗車(5250円)があったとして、そこからさらに300キロの「実車」加算メーターがあってやっと1万円近くまで届く。

半日の交代制として、10~11時間で4,500キロ走らないといけない。

400キロなら実車率90%ほどの数字が必要である・・・

しかしこの番組の趣旨はそんなところではなく・・・(どうしても数字が気になる奴やな)

そんな都市でタクシーに乗るドライバーの人間模様を描いている

同性愛者あり、夫婦ドライバーあり・・・ドライバーの多くが地方出身者であることも都市タクシーの実情をなぞっている。

そのドライバーの一人として紹介されたカムロンさん、

現在40歳過ぎで、タクシー歴は約10年、

30歳位まではムエタイの選手だった

10代で夢を追いかけバンコクに出てきて、

ラーチャダムムーンスタジアムというムエタイの聖地での試合も2回経験した。

最初のときは緊張しすぎて負けたが、

2回目のときは勝利し、

その勢いで6試合連勝した。

夢がもう少しで手の届くところまで来ていたが、

そこから連敗。

1試合でファイトマネー10万バーツ(30万円)を稼いでいたカムロンさんは、貯めた金でタクシーを購入、ドライバーに転身した。

今でもタクシーでその聖地スタジアムの近くをよく通り、

また今は新しい夢を描いている

笑いながら言った。

マイペンライ(大丈夫)



26日の放送はポルトガルのリスボンだった。

趣ある街並みを走るタクシー

ある年配ドライバーが言っていた。

若い頃いろんな仕事を転々として、タクシーの運転席に座ってからはもう30年、

離れられなくなった

良いときも悪いときもある。

でもこの仕事は金持ちにはなれないね。


タクシーに乗っていると、いわゆる「金持ち」階級の人たちを乗せる機会も多い。

でも運転席に座っていると、なぜかいつも思った。

別に金持ちになれなくても良い

でも夢だけは持ち続けたい・・・




2016年10月17日月曜日

タクシー料金の考察

このところ話題になっている東京のタクシー初乗り距離の短縮については非常に興味を持って観察している。

都内のタクシーの初乗り料金が410円! 歩合制のドライバーは戦々恐々


こちらの記事の内容は初乗り料金が下がることで

乗客のタクシー利用が増える

という東京ハイタク協会の川鍋会長の主張と、

「それはないんじゃないですか」

という運転手の不安の両方を取り上げ

だから何が言いたいねん

という形で締めくくられている(お前のブログも人のこと言えんやろ)。

・・・

そんなことは良いとして、

過去にもこのブログでは公開しているが、

タクシー料金の計算方法

というのをお教えしよう(上から目線やな)。

この計算方法は俺が開発したものだが、意外と知られていない(ほんまかいな)。

タクシー料金は大きく、

乗車料金+距離料金

に分かれる。

乗車料金とは英語でいうところの「フラッグフォール(fragfall)」

日本では「メーターを倒す」などと表現するが、昔のメーターは実際に「空車」という表示を手動で「倒す」ことによってメーターが動き出したわけである。

恐らく海外では旗(Frag)を上げていて、乗車したときにその旗を降ろした(Fall)のだろう。

その旗を降ろしたときに発生する料金、

乗っただけで払わなくてはならない料金が「乗車料金」となる

ちょっと難しいがこれは「初乗り料金」とは異なる。

そこにプラスして「距離料金」が加算されるわけである

まずは「距離料金」の計算だが、これは単純に「加算料金」となるわけだが、

わかりやすく1キロに換算することとする。

計算式は、

1000÷加算距離×加算料金

が1キロごとの距離料金となる。





現在の東京の料金に当てはめると、

1000÷280×90≒321.4

となる。

そして「乗車料金」だが、

一般的な公式は

初乗り料金-(初乗り距離÷加算距離×加算料金)

となる。

東京では、

730-(2000÷280×80)≒87

約87円と出る。

ちなみに上の「1キロあたりの料金」を使って。

初乗り料金-(1キロあたりの料金×初乗り距離)

でも計算できる。

730-(321.4×2)≒87

上と同じ結果となる。

要するに東京の現在の乗車料金はたったの(・・・と表現して良いだろう)87円なのである
























こちらの表を見ると、初乗り運賃は

東京 730円

ニューヨーク 260円

ロンドン 302円

※この表の為替レートは古いもので、現在(2016年10月17日)のレート1ドル104円、1ポンド126円に換算した。

東京は先進国の中でも圧倒的に高い料金に見える。

しかし「乗車料金」を計算すると、

東京 87円

ニューヨーク 208円

ロンドン 252円

となり、現在でも東京の乗車料金は圧倒的に安いことが分かる。

おさらいをすると、タクシーの料金は

乗車料金+距離料金

であり、短い距離での利用であれば乗車料金が安いほど相対的に「安い」ことになる。

要するに東京の(又は日本の)タクシー料金は

今でも近距離利用にお得に設計されている

ということになる。

これが、今回の実験では

初乗り料金 410円

初乗り距離 1059メートル

加算料金 80円

加算距離 237メートル

となり、上の計算式に当てはめると、

乗車料金 53円

1キロあたり 338円

となる。

距離料金はやや値上げしているものの、従来でも激安だった乗車料金はさらに値下げとなってるのである。

ここで疲れたので、この料金についてどう考えるかは

あなたの判断に任せます(だから何が言いたいねん・・・)


2016年9月27日火曜日

季節外れの怪談話

終電間際、駅へ向かう下り坂でアクセルを踏んだ。

その先の信号を抜けたら駅のロータリーに入る。

信号は黄色に変わった。

ここで止まれば、国道を横切る信号がまたゴーサインを出すまでには2分ほど待たなければならない。

この時間帯の2分は永遠に近い。

北から国道を降りてくる空車のタクシーが、吐き気がするほど駅に向かって俺にその背中を見せていくことだろう。

しかし、そんなことはどうでも良い。

この時間はタクシーが支配する世界である。

客はどこにでもあふれている。

それでも、俺はその目の前の信号を突き破る衝動に駆られた。

今、そこにいる客こそが俺の「相手」だ。

それはドライバーの直感というか、説明出来ないこだわりであり、「運命」である。

我々は運命を大切にし、その運命の中で生きている。

俺は交差点を抜けた。

後方から、かすかにクラクションの音が聞こえた。

ロータリーに向かうきついカーブを曲がるセドリックのタイヤが音を立てた。

駅のタクシー乗り場には、5,6名の客が並んでいた。

その先頭にいたのは、若い女性だった。

やはり俺の勘は当たっていた。

平日の夜、後ろに並んでいたのはみなスーツを着た普通のサラリーマン風の男性であった。

夜はもう少し肌寒いくらいの風が吹いていたが、女性はオレンジのタンクトップとショートパンツ姿だった。

長い髪が、その顔をかくしている。

ドアを開けた。

「どちらへ行かれますか?」

女性は顔をあげなかった。

酔っぱらっているのだろうか。

「××団地まで」

「分かりました」

それほど遠くないが、まだ夜は長い。

女性の乗車は、平日の夜の気分を少し和らげてくれる。

俺はさっきタイヤを鳴らして走ったロータリーのカーブをゆっくりと曲がる。

「大変でしたね」

ちょっとびっくりした。

話しかけてくるような雰囲気はなかった。

「な、何がですか」

「大変だなぁ、と思って」

「仕事のことでしょうか」

「事故」

「事故?」

俺は前方に目を向けた。

パトカーや救急車のランプが交差点を明るく照らしている。

さっきのクラクション?

「大きな事故でしたね」

ちょっと違和感があった。

すぐ目の前の事故…なぜ「過去形」なんだろう。

大きな交差点に差し掛かった。

俺は事故の状況を見ようと、スピードを下げた。

交差点には、黒いセドリックとクシャクシャになった自転車、倒れた女性が救急車に運ばれている。

オレンジ色のタンクトップ…

俺は後部座席を見た。






2016年8月25日木曜日

初乗り距離短縮は成功するか


初乗り「410円」タクシー、「お得」と損の分岐点 東京都心で実験始まる



久々に興味深いトピックである。

ウーバーの話題にはことかかないが、より身近な話題である。

もともと初乗り距離の短縮には賛成だったが、規制でがんじがらめのこの国で、東京のような巨大都市で手続きがすんなり通ってしまったのは「驚くべき結束力」である。

大阪は5・5割さえ未だ解除出来ていないのに・・・

調査結果公表に期待である。