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2012年8月22日水曜日

8月21日(火) 25点~終電ウォーズ


8月21日(火) 日照10.4 雨0 気温27.7
営収 25,070(14,240) 15(8)回 10.75(5.50)時間
MAX 3,990(※2,230)

期初の大事な乗務、

悔しい乗務になった

前半戦から健闘していて、

夜の動きも盆明けにしてはそれほど悪くなく、終電を控えた最終ステージ

駅に入ろうとしたら、手前の橋で手を上げられて、

隣りの駅のホテルまで

見た目40前後、同年代の男性かな

酔っ払っているようには見えなかったが、

やや挙動不審

「ホテルっていくらくらいするんですか?」

「そこまで(タクシー料金)どのくらいかかりますか?」

なんていう質問をいくつか浴びせて来たところから、

飲んでいたのかもしれないが、まあ頭はしっかりしていたのだろう。

ホテルの前に着いて、

「1,910円になります」

「はい・・・ちょっと待ってね」

ごそごそと財布を探し出す。

よくあるパターンとはいえ、なかなか財布が出てこない。

イライラしてきたところで、

「あぁ、あったあった。いくら?」

「1,910円です」

「えーと・・・まず千円これね」

その後、小銭入れをごそごそ探っている。

「これ500円ね・・・」

さらに小銭入れを探る。

いつまで経っても出てこない。

終電間際の1分1秒を争う時間帯

俺たちは、この数分で食ってると言っても過言ではない、めちゃめちゃ大事な時間帯である。

客はまだ小銭を探している。

ここまで来ると、本当に素なのか、嫌がらせなのかわからなくなってくる。

その間に向こうに見える2分間隔の信号が2周半した。

要するに5分以上待っていたのである

ここで、

「いい加減にしろ!」

と切れたくなる気持ちもわかる(誰の話やねん)。

しかし、もし相手が嫌がらせでやっているのなら、

切れたら相手の思うつぼである

ある程度乗ってる運転手なら経験あるだろう。

「お前今なんつった?」

なんて具合に、一転立場逆転して余計に時間がかかることになる。

しかも、タクシーの面白いところは、

遅れたからこそ結果オーライになることがあるのである

しかしね、ほとんどのお客さんが迅速に支払いしてくれてるんやから、

こういうのは不公平やと思うわ

メーター止めて、1分経過したらまた自動的に時間メーター動き出す

なんていう仕組みがあっていいと思うけど。

とにかく我慢我慢して、頂いた1,910円

既に終電が着いている駅に飛ばす、

法定速度内で(うそをつくな)飛ばしまくって駅に帰ると

いやあ、人生って不思議ですね

見事に俺の前で客が途切れて終わっていた

ちなみに最後の客(恐らく遠方)を乗せていったのは、

B社のTさん

去年大きな事故して、首の皮一枚で運転席に残った年配ドライバー

この日はあたりが悪く、

Tさん近いとこばっかりやん。もう歳やからあんまり遠いとこ行かんように神さまも気使ってくれてんのやないの」

なんてバカにしてたら、

思い切りまくられてしまった。

うーん・・・不快な・・・いや、深いな。

2011年10月19日水曜日

10月18日(火) 晴 26点~100歳の重み

リンク

人はなんとなく100歳という節目を目標に生きているような気がする

少し前まではほぼ不可能だった年齢だが、

前回(2010年)の国勢調査では約4万7千人の100歳を超える高齢者が日本にはいるらしい

まあしかしこういった数字もあやしい部分もあるし、

実際はもっと少ないはずである

しかも現在では毎年2万人を超える方が100歳を迎えられて、

そしてほぼ同数の100歳高齢者が亡くなっている

そう考えると、

100歳という数字は人生のゴールテープである

と言っても過言ではないかもしれない。

常連さんで、

このゴールテープを間近にされていた方がいた

よく夫婦でタクシーを使って、スーパーから家まで往復されていたYさん

http://cooldriver.blog.eonet.jp/taxi/2009/12/post-f519.html

夫婦で90歳を超えている例は他になく、市で表彰されたらしい。

今年の春くらいからやろか

ついにご主人が施設に入られた。

施設へお見舞いへ行った帰りに、奥さんがたまにタクシーに乗られた。

「施設に入っても口が悪くてかなんわー」

「元気な証拠やないですか」

「看護婦さんが食事に『毒を入れてる』ゆうて食べへんねんで」

「はぁー・・・」

「なんでそんなことせなあかんの」

「100歳を目前にして、ナーバスになってるんですかね」

「まあね、あんなんでも何とか100までは生かせてあげたいね」

「(誕生日は)いつなんですか?」

「10月10日」

「(100を迎えるには)なんとなくいい日ですね」

そんな会話をしたのが、1ヶ月くらい前やったやろか

病院は知っていたし、10月10日はなんとなく覚えやすかったので、一度顔出してみようかと思っていたのだが・・・

この日息子さんが久々に乗られた。

息子さんと言っても、もう70歳を超える方である。

「おう!」

「どうも!お久しぶりです」

「今日もマージャンですか?」

「そうや」

「いい天気で良かったですね」

「マージャンするのに天気関係あらへん」

「良いに越したことないやないですか」

「・・・親父逝ったで」

「はい?」

「死んだわ、ついに」

「・・・」

「病院運び込まれて4日ほどや、まあ苦しまんと逝けたんちゃうか」

「・・・いつやったんすか?」

「9月の20日」

「・・・あと20日ですか」

「そう、あと20日や」

100歳を超える高齢者の数は人口比約0.03%

100人に一人到達出来るかどうかというゴールテープ

3万6千500日を生きてきて、

ゴールテープを意識し続けてきて、

あと20日

あと20日か・・・

都市部に比べてローカルの運転手の良いところは、

常連のお客さんとある程度連続した関係を持てることである

それなりに長くやっていると、いろいろと思い出深い方も多い。

99歳でもプライド高く、胸を張っておられた姿が印象的やった

自分が99まで生きられるとは思わないが、

死ぬ間際にはきっと思い出す方の一人やろう。

10月18日(火) 晴 高21 低10
営収 26,780(10,460-16,320)
12(6-6)回
13.50(7.50-6.00)時間
MAX 9,830

苦しい乗務やった

昼間から動きがイマイチで、あたりも悪く

終電待ちで17点

終電の並びで最後のチャンス

俺の順番の客を見ると、

若い女性・・・

若い女性は高い確立で近い

近かろうと通常なら若い女性の乗車はうれしいものだが、

最後はちょっと別である

しかしそれが(電車乗り越し)遠方

助かった(かわいそうやろ)