暑い日が続くが、
こう暑いと、とにかくタクシー利用は多い
仕事がないのもストレスだが、
あまりに忙しいのも、なんかゆったりした、この仕事の良さが削がれる気もする
しかし、いつ暇になるかも分からない
稼げるときに稼いでおくのが、タクシーである
そんな忙しい午前中、山側の県営住宅より配車依頼があった
指示通り、13号棟の前に付ける
しばし待っていると、女性が窓を叩いた
「少し下げて(バックして)もらえますか。あそこの階段から出てきますので」
「分かりました」
バックして、指示された場所につける
出てこない
車の外に出る
ここまでもう10分ほど、
800円くらいの仕事は出来てしまう時間である
車外に出て見ていると(遅い客は車内で待つより、外に出てプレッシャーをかけるのはひとつの技術である)、
階段の奥の入り口ドアが開いた
しかし誰も出てこない
しばし待つと、杖が見えた
老人の片足が出てきた
介助する女性が見える(多分娘さん)
「はい、よっこいしょ!」
もう片足がドアの3センチほどの段差をなかなか越えられない
やっとのことで、多分乗車するらしいおばあさんの全身が見えた
しかし、あの3センチの段差をなかなか越えられなかったのに、
今おばあさんの前には、30センチほど、4段の階段がある
降りられるわけがない
歩いて階段の下まで行った
「どうしましょう(忙しいんですが…)」
「すみません…昨日までこんなことなかったんですが」
「こんな状態なら、次から介護タクシー呼ばれた方が良いかもですね」
「すみません…」
階段を上がった
「この階段無理ですよ。おんぶしますよ」
「えっ、良いんですか?」
良いも何も、こっちは早くこの仕事を済ませないと、次へ行けない
「はい、どうぞ」
おばあさんをおぶって、車まで運んだ
思ったより重かった…
「本当にすみません」
「いえいえ」
「××病院までお願いします」
「わかりました」
近場の病院である
車を走らせる
「本当に昨日までここまでひどくなかったんですが、暑さのせいですかねぇ」
「そんな突然来るもんなんですかねぇ」
そんな「ねぇ」会話をしながら、病院に着いた
「1500円です」
「ありがとうございます」
料金を頂く
「あと、これ」
千円札を置かれた
「えっ?」
「おんぶ代です」
まあ、良いことをしたのかもしれない
やや自己満足に浸った出来事であった
8月5日(火) 54,450
日中はよく動くのになぁ
夜がさっぱりや
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