2021年4月29日木曜日

良い企業とは

突然だが、良い企業とはということを考えてみる。

良い企業とは、利益を多く稼ぐ企業だろうか。

その答えは、恐らくイエスである。

しかし、良い企業を創ろうとしたとき、利益を多く稼ごうという目的でそれが達成されるだろうか。

その答えは、恐らくノーである。

要するに、良い企業とは、多くの利益を稼ごうとしていなかったのに、結果的に多くの利益を稼ぎ、その結果その従業員に多くの配分(給料)をし、そしてその消費者に多くの付加価値を与えている企業である。

それなら、その素晴らしい企業の最初は一体何を目的にしているのだろうか?

それはまず自分(創業者)が楽しむこと。

そして自分が楽しむことが、結果社会にとってプラスになっていることが最も重要な要件である。

それをタクシーにあてはめてみると、

タクシーという事業自体が社会の役に立つことはいうまでもない。

人々は移動を必要としていて、電車やバス、自家用車はあるものの、その状況でこれらの手段が利用できないときには、タクシーが必要であり、そういった状況は人々が普段思っている以上に多い。

だからその手段を社会に与えようという想いを持ってタクシー事業を始めた人物は、日本に限らず、その国の社会の中で成功し、恐らく多くの利益を得ていることだろう。

しかし逆に、タクシーという事業が「儲かる」と思ってこの業界に進出した人物は恐らく失敗して、この競争社会の中で痛い目に遭っている。

上に挙げた例においての違いは何かというと、恐らく地方、田舎と都市部または都市部においてもタクシーが足りない地域、または足りなかった時代ということになるのであろう。

要するに、タクシーの足りない時代、地域にその事業を始めた業者(人物という言い方をしても良いのかもしれないが)は成功し、逆に既にタクシーという交通手段が流通し、足りていて、そこにプラスで乗っかって、その場合値段を下げて、始めた業者は失敗している、または今はまだ存在しても今後消えていく存在になるだろう(ある会社のこと言ってないか?)。

この話を「今」に持ってくるならば、このコロナ禍の中で既に耐えられず撤退していった業者もあるが、国の補助制度(雇用調整金)に必要以上に乗っかって生き残っている業者もある。

もちろん、苦しい中で乗務員を守ることは重要である。

しかし、この状況下でもタクシーを必要としている人たちは間違いなく存在している。

この苦しい状況下でも、数少ないのかもしれないが、その「タクシーを必要としている人たち」にしっかりと向き合い、その人たちのために国の補助制度を必要最小限にとどめ、タクシーを走らせる業者、またはドライバーこそが生き残るのではないのだろうか。

そして、そのような会社、苦しみながら走り続けるドライバーを多く持つ会社こそがタクシー業界における「良い企業」であり、このコロナ禍が終わった時に残っている企業ではないだろうか。

2 件のコメント:

  1. >要するに、良い企業とは、
    この意見には共感します。
    私は、過去に幾つか倒産した企業に在籍していました。
    企業TOPは、従業員の事も考えねばならない。

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    1. 企業トップは、従業員に向くべきか、利用者、消費者へ向くべきか…時にその方向性は相反する場合があります。
      特にこのコロナ禍では、そのようなアンバランスが起きる事が多く、企業とは、働くとは何かを考えさせられます。
      良い企業とは、トップから従業員まで皆が消費者に向いている企業であるはずです。

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