2020年12月31日木曜日

長い戦いの始まり?

 今年もまた1年が終わろうとしている。

2月頃に

「大したことないやろ」

で始まった新型コロナウイルス騒ぎは、

間違いなく「大したもの」であった…

特に若い世代に少しでもタクシーに興味を持ってもらおうと、長いことこの仕事の楽しさを綴ってきたが、こんな落とし穴があるとは考えてもいなかった…

営業収入の歩合給である限り、売り上げが下がれば必然的に給料は下がる

※歩合給とは、営業収入に歩率を掛けて給与を計算するもの。通常のサービス業における歩合とは給与の一部に歩合が「追加」されるもので、いわゆる「基本給」は守られる。しかしタクシーにおいては多くの業者でほぼ「完全歩合」を実施しており、営業収入が半分になれば、給与もほぼ半分になってしまう(比較的大きな業者においては「最低賃金保障」を行っているので、元々の収入次第では半分にまではならないかもしれないが)

残念ながら、業界としてまだこのような状況(コロナ禍)における対応、いわゆるセーフティネットは出来ていなかったと言わざるをえない

結局は他の多くのサービス業と同じく雇用調整助成金に頼らざるをえなかったわけだが、今後も考えていった上で「自力」で生き抜くことが出来ない辛さは感じる…

しかし業者そのものに収入がなければ、給与も出ない。

ない袖は振れないという話である。

そもそも業者の収入に対する料金収入の比率が高過ぎるのである

「料金収入」とは、いわゆるタクシーの利用者から頂くメーター料金の収入のことだが、これから業界に求められているのは、

料金収入以外の収入である

今回コロナ禍において浮き彫りにされた課題ではあるが、元々収入の変動が大きいことが、業界の人材獲得に大きな障害となっていた。

まずそもそもタクシーは「公共交通」であるという考え方に立って考えると、「公共の収入(補助金等)」があるべきと言える。

これは多くの地方、特に人口の少ない地域において既に問題が顕在化しているが、

必要なときに移動手段がない

というものである。

これは補助金というより、

そういう地域ではタクシードライバーはそもそも公務員である

という考え方に立つべきである。

一方で都市部においてはやはり「自力」でこの仕事を守りたいと考えると、度々唱えている

広告収入を高めること

が最も収入を高める手段と言える。

街中を常に走り回り、多くのビジネス客や観光客を乗せるタクシーは広告媒体としては、

宝の眠る箱

と言える。

この宝探しにはまだ時間がかかるかもしれないが…その可能性を信じて、発信を続けていこう。

多くの優秀な若者がこの業界に入り、

タクシードライバーになって良かった

と思える日がいつか来る日を願って…(今はそうではないゆうことやな)


2 件のコメント:

  1. >そもそも業者の収入に対する料金収入の比率が高過ぎるのである
    まさに、ご指摘の通りです。

    尚、この業界は、高齢化率が極めて高いです。
    多くの若者が積極的に此の業界に入って来る様になる仕組みづくりが必要ですね。

    返信削除
    返信
    1. 明けましておめでとうございます!

      今業界全体で世代交代の時期に入っていて、都市部では若者も入りつつあった中でのコロナ騒ぎで残念なところです。
      なお将来的には自動運転タクシーの実用化も期待されていて、既存業者が参入することで、人材不足の解消と同時に新規収入獲得(ドライバーへの収入補填)もあるかもしれません(恐らく新規参入業者に持っていかれるんやろけどな)。

      削除