栗田シメイさん(東洋経済)記事のフォローブログみたいになってきたが、
「流転タクシー」シリーズ 第7回
こちらの記事もなかなか面白かった。
現実的にタクシーで年収1000万て可能なの?
と聞かれたら、業界人としては(業界とか言うな)
無理やろ
と言わざるを得ない。
記事にもあるようにタクシードライバーの歩率(歩合給の率)は、法人で50~60%,個人なら経営すれば70%くらいにはなるのかもしれない。
ちなみに記事に「個人タクシーは時間の縛りがない」とあるが、タクシードライバーは法人・個人に限らず「改善基準」なる時間制限があって、
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kantoku/dl/040330-12.pdf
基本的には月の労働が約300時間(299時間)に制限されている
年収1000万を稼ぐためには、歩率が60%程度として、年に1700万、月に140万近くの営収をあげなければならない
隔日勤務(いわゆる隔勤)の場合は月の乗務日数が12~15日として、1乗務10万を大きく超える数字が必要で現実的でない。
日勤で25日乗務するとして、記事にもあるが、
1乗務約7万
これは不可能ではないかもしれない。
しかしこれを雨の日も風の日も(雨風吹いてたら営収上がるやろ)、平均して上げていくのはまた現実的でない。
また月に140万を稼ぐとして、299時間の制限いっぱい働いたとすると、
1時間約5千円
の営収が必要になる。
数字だけ見ると大したことないかもしれないが、
東京のタクシー料金が現在初乗り1052mで420円
タクシーの料金を計算する上で初乗り(フラッグシップ)はあまり関係ない
加算は233mで80円
ここから計算すると1キロの料金は343円、初乗りの色付け(乗車料)を考慮すると
東京のタクシーの1キロは約350円
5000円の営収のために走る距離は約14キロ
実車率50%として、1時間に28キロ走ることになる
これを1乗務14時間続けると約400キロほど走ることになる
がんばればそのくらい…と言いたいところだが、
日勤の距離制限は270キロ(近畿で280キロ)
高速走行は距離から減算することは出来るとは言え、毎乗務400キロを続けるのは現実的でないというより、ほぼ不可能である
と締めてしまうと、
タクシー業界に人材を呼び込みたい
というこのブログの意図からブレてしまうが…
どちらにしても、営収歩合だけで1000万も稼ごうというのは、心身ともにボロボロになり、事故の危険も大きい
もっと違うところでタクシーの魅力と社会的価値を引き出し、収入を上げていきたいというのが俺の願いである
やっぱい広告かな
0 件のコメント:
コメントを投稿