上の記事では、大阪のワンコインタクシー(まだあったんやな)と、長距離割引について「流転タクシー」シリーズとして、ドライバーとの生のやりとりと共に書かれている。
「ほかの地域はある程度統一されているけど、大阪のタクシー料金は見事なまでにバラバラ」
まさにこれは大阪名物というべきか。
そもそも利用者にとって料金の選択が出来るということが良いことなのか(利用しやすいか)どうかというのはこの業界において興味深い議論であり、長くなるので置いておこう。
しかし、
「大阪のタクシーの安さはたぶん日本一」
これは恐らく間違いではないだろう。
タクシー研究の上で、料金の分析の仕方はいろいろあるが、おそらく単純に「料金÷距離」としても大阪はかなり上位に来るはずである(料金バラバラだから分析難しいけどな)。
ただ高度な計算式で物価指数などを加えたら、大阪は間違いなくぶっちぎりでタクシーが日本一安い地域と言い切れるだろう。
「ただ、ドライバーにとってうまみはなく、実入りは少ない」
これも間違いないと思っていた(そう思って、大阪から逃げてきたんやからな)。
ただ栗田さんの記事の興味深いところはここからである。
タクシー白書によるタクシードライバーの年間収入によれば2000年は316万円で全国平均(338万円)を下回り、東京の数字(443万円)も大きく下回っている(誰かが逃げてきたころやな)。
しかし、2019年の同白書のデータでは413万円と20年近くで100万以上も増加している(全国平均は360万円)
しかもこの白書の数字というのは、あくまでタクシードライバーという格差の大きい(特に都市部は大きいよな)職業の「平均」を示している。
大阪のタクシーは高齢化が進んでいて、平均年齢は約65歳と既に年金をもらっている世代である。
要するに多くの、おそらく半分以上が年金をもらいながら「余裕を持って(ゆっくり休みながら)」仕事をしている「平均」なのである。
数少ない若い世代は間違いなく平均を大きく上回る数字を上げていたはず…である(大阪帰ろうと思ってたのにな)
このコロナウイルスが出てくる前までは・・・
記事にもあるように、大阪はインバウンドによる恩恵が大きく、逆に今回のコロナ禍におけるダメージも大きい。
なんとかまた平和の時代が戻ってきてほしいと願うばかりである。
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